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介護の現実を、ぜひ知ってほしい…

たまには、ちゃんとした記事書かんといかんかな、と思い、
最近ちょっと真面目に考えていることを書いてみます。
多少重たい話になるかと思います。

「介護」について、考えたことあります?
ぼくはこれまで、全くと言っていいほど考えたことなかった。

自分の親はもうとうの昔に亡くなっているし、
自分も大した持病などはなく、元気で働けてるし、
不安もなく生活しているもので、
自分が誰かの世話になって生きていくというイメージは、
全く持っていなかったのです。

世の中の多くの人がそうじゃないかと思いますね。

でも、自分がこの介護に関わる仕事についてみて、
いろいろ思うところがあるものです。

全部書くことはできないのだが、
わかりやすい部分で考えてみると、
「介護される人」がいて、「介護する人」がいる。

される人は介護保険をベースに、自分でいくらか足した費用で、
自分にあった介護を選んで、利用している。

する人も、される人の懐具合にあった施設で、
それ相当のサービスを提供する、という仕組みになってます。

ここまでは、世の中の“経済活動”の仕組みにあってますよね。

ただ、問題はこの“費用”です。
介護保険だけではどうしても完全に満足の行くサービスを賄うことができないので、当然“オプション”が必要になりますよね。

この部分の費用は、自己負担。

また、自分が介護の必要があるのかどうか、
自分でちゃんとわかっていればいいのだけど、
そうでない場合も多々。

要は、経済活動の仕組みが理解できない場合もあります。

するとここに、齟齬が生まれるわけですな。
需要と供給のはずが、片側が拒否する。
でも、自治体が手配したケアマネさんやら、家族やらからは、
当然「やれ」と言われる…。

でも、本人は望んでいない。

望んでいないから拒否するし、ひどい場合は実力行使!
サービス提供者としても、非常に複雑な思いの中で、仕事してます。


また、サービス提供者にはかなりの知識と経験が必要となります。

先の方な事態もうまく乗り越えて、とにかく“やるべきことをやる”。
それにはいろいろな技術も必要になります。
この時代、周りの目も厳しいですから、そういう事態に陥らないための知識や技術の習得が必須なわけです。

これはこれで、かなりの負担になります。
昨日までは「よし」とされていたことが、明日からは「だめ」になる、
なんてことは往々にしてあるし、もっと新しい考え方と対処方法を仕入れる必要があるからです(それとて、いつまで使えるものやら…)。

かくしてサービス提供者には、研修と言う名の新たな労働が追加されます。

多いものだと、丸一日の研修を一週間、なんてものあるので、
その間はその人は現場からいなくなる…。戦力ダウンですな。

これを受けて、修了しないことには先の介護業務には就けないと言われると、痛いけどやらざるを得なくなります。(もっと具体的に言うと、居ない分、加点されなくなるので、施設としては同じサービスを提供しても、減収になります)

はてさて、人手が十二分の職場ならともかく、
仕事の量も質も下げずに、人手が少なくなった現場を運用する施設側の事情も、推して知るべし。

これでなにか事故でも起きようもんなら、それこそ大問題に。

なんだろう、この仕組み…。
自ら爆弾抱えにいって、たまにそれが爆発するみたいな(´・ω・`)。


で、ここでぼくが感じたことは、このおかしな仕組みに、現場の人間がほとんど疑問を持っていない、ということ。

なにか二言目には、「市がいうから」とか「利用者さんが…」という姿勢。
それ自体は“美しい”とか思わなくはないのだが、いやいや、それはちょっと、ダメなんじゃね?

もちろん、一部の介護業界関係者の中にはいろいろ動いている方々もいらっしゃるのは知ってます、が、ほとんど成果はみられませんな。

やはり、“こちら側”の事情を一般の方にもっと知ってもらい、
自分事として考え、発言してほしい、というか、それしか無いんじゃないかと思ったわけです。

現場の人達は、休みも給料も少ない状況で、朝も夜も24時間365日、シフトで働く職場です。

もちろん、感謝をしてくれる利用者さんも多いのですよ。
でも、一部の残念な利用者さんにより、病院送りになる、なんてこともある…。

彼らも人間だし、仕事だから、と思ってやっているけど、
入院するほどのことがあったら、そら仕事変えますよね。

だから定着率も低いし、若者も入ってきません。

ぼく自身も仕事としてみた場合、介護保険制度でキャップがかかった収益体制を考えるとこの業界に魅力は感じませんから、いつ辞めてもおかしくない状態。経営者はいつも、人探しに奔走してます。

「介護」は、誰にとっても関わりのある話です。
いつ何時、自分が“要介護”にならない、という保証はどこにもない。

そう思うと、ぼくは怖いですね。
願わくば、一生人の世話にはなりたくない。

そうは思うけど、事故だったり病気だったりが突然襲ってきても、ちっともおかしくない状況だから、怖いと思う。

だから日本人はみんな、“貯蓄”に走るんでしょうねw。

いざという時、頼りになるのは「金」だけです。
いや、まじに。

「介護 コミュニティ」でネット検索をすれば、
たくさんの介護関係で苦労している人のつぶやきが読めます。

とても“平常心”で読んでいるのが厳しい内容ばかりだけど、
「これが介護の現実」がよくわかる…。

是非一度、お読みになることをオススメします。

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