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ノーヒントの推理ゲーム「Scene Investigators」攻略&ヒント Vol.10
Steamで販売されているPC用推理ゲーム「Scene Investigators」のヒントです。今回は最後のボーナス事件ファイル「ヒューズ邸宅の確執」について攻略していきます。
なお、アップデートによって、ゲームクリア後に事件のレポート(公式による正解)を見られるようになっています。プレイヤーが事件の顛末に納得することができるよう、製作側の配慮で追加されたようです。
以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
【調査日時・場所】
2003年5月16日 午後6時43分
ノースカロライナ州 ヒューズ邸宅
【問題】
今回は3問です。
問題1.子供たちに配分されるお金のうち、何%が各息子に渡されたか?
エリス、ロジャー、グレン、ローマンの4人の息子が、それぞれ何%ずつ受け取ったかを答えます。配分条件を探しましょう。
問題2.邸宅で殺されたのは何人?
血痕や白線の数を数えれば良さそうです。
問題3.被害者と加害者のセットをリストしてください。
誰が誰を殺したのか、証拠から殺害方法などを推理して答えましょう。
【現場調査】
今回は証拠が非常に少なく、探索はすぐに済みます。証拠が少なすぎて、推理が行き詰まりやすいです。
▼ 音声ファイル
証拠として音声ファイルが2つ残されています。
執事のフィリックスの証言によると、事件当時、客は全員帰っており、邸宅には4人の息子たちしかいなかったそうです。
セレモニーでのスピーチの様子も録音されています。
ジョナサン・リードという人物がゴードンの会社を継ぐそうです。彼は、ゴードンの末子のローマンに、マネージャー職を任せたいと提案しましたが、ローマンは断りました。
エリスが、カギをじゃらつかせながら登壇します。セント・バレンタイン大学の元ラグビー選手だそうです。
ロジャーは、父とグレンと狩りに行った思い出を語っています。涙で言葉に詰まり、グレンにフォローされています。
グレンは、父とロジャーとの狩りの思い出を続いて語っています。現在、ロジャーはプロのシェフ、グレンは国家弁護士だそうです。
ローマンは、ローマン・エステート社を創設しています。妻帯者でもあるようです。ジョナサンを見下す態度で、ヒューズ不動産の買収を突然に宣言しています。
▼ 玄関ホール
開始地点のすぐ目の前に血痕があります。ホールから玄関の外まで、引きずられた跡が残っています。
右手のハンガーには上着が3着掛けられていて、フックが1か所空いています。兄弟は4人ですので、そのうち1人が既に邸宅から出ていた可能性がありそうです。
ハンガー下にブリーフケースが残されています。中には手帳やペンダントなどが入っています。
手帳には、検事、弁護士といった用語が書かれています。持ち主は法律関係の仕事をしているようです。また、ルビーという名前の子供がいるようです。ルビーの滞在が8日まで、ルビーをヴァレリーのところへ送る、などと書かれており、その子とは同居していないと考えられます。
ペンダントには、幼い女の子の写真が填められています。娘のルビーの写真でしょう。
チェストの上に証拠がいくつかあります。まず、携帯電話のメッセージ履歴を調べます。
▽ 下4桁-1492
執事のフェリックスの番号のようです。電話の持ち主に対し、金曜までにスピーチの準備しておくよう連絡しています。また、乾杯の準備の手伝いをしてほしいと依頼しています。
▽ 下4桁-4302
持ち主から、今のたわごとを聞いたか、あいつの態度には嫌気がさす、俺ら3人全員があいつの立場を分からせてやることに同意済みだ、今更止める気は俺には無い、と送信しています。それに対し、本当にやるのか、息子はお前のことを尊敬している、子供たちが近くにいないか確認しろ、と返信がきています。
▽ 下4桁-1311
メッセージは削除されています。
小さな巾着がトレイに2個残っています。来客用のギフトでしょう。それぞれ、サミュエル・ヒューズ、ハーモニー・ヒューズと書かれています。
メモが2枚あり、ローマンの息子はナッツアレルギー有り、と書かれています。
▼ ダイニング
玄関ホール左側の部屋です。軽食が用意されています。特に重要そうな証拠はありません。
▼ リビング
ここでセレモニーが行われていたようです。暖炉の前のテーブルに遺影が飾られており、それに向かってイスを並べて客席が設けられています。
客席後方の小テーブルには、ロジャーの名刺が置いてあります。役職は、副料理長と書かれています。
玄関ホールとの境目あたりに、薬莢が1発落ちています。ここから玄関ホールの血痕のある地点に向けて発砲された可能性が高そうです。
遺影のそばのテーブルには、故人のゴードンの遺言書と、ゴードンから執事のフェリックス宛ての手紙が置かれています。遺言書には、息子たちへの無条件の財産分与割合が書かれています。
▽ 無条件の財産分与割合
長男エリス : 17%
次男ロジャー : 16%
三男グレン : 14%
四男ローマン : 13%
フェリックス宛ての手紙には、遺言書の追記として、子供たちへの残りの財産の分与方法が書かれています。職業と家庭の状況によってポイントを加算する方式で、合計ポイントの順位に基づいて相続分を上乗せするとのことです。ゴードンはフェリックスに、その状況調査の協力を依頼しています。
▽ 仕事とポイント
職に就いている: +1
公務員 : さらに+1
中間管理職 : さらに+1
役員以上 : さらに+2
▽ 家庭とポイント
独身 : ±0
離婚している : -1
結婚している : +1
息子がいる : さらに+1
▽ 合計ポイントの順位と相続上乗せ分
1位 : +15%
2位 : +10%
3位 : +10%
4位 : +5%
2位と3位は上乗せ分が同じです。とにかく、証拠を見つけて息子たちの状況を推理する必要がありそうです。
▼ 金庫室
リビング奥にある小部屋です。大きな金庫のほかに、ライフルなどの銃器が並んでいます。狩猟が趣味のようです。
ハンドガンのスタンドが2丁分空いています。1丁はスタンドから落ちており、もう1丁は見当たりません。弾の箱も床に落ちており、慌てて準備したようにも見えます。
▼ 2階 ホール
ところどころ壁が崩れていたり、花瓶が割れていたり、争ったような跡があります。
▼ 2階 客室1
ソファ隣のサイドテーブルに、カギの束が置いてあります。
机には絵ハガキが置いてあります。宛名はニュージャージー州のダニエラ向けです。新しい稼ぎ口を見つけた、仕事をいちいち探す必要もなくなった、などと書かれています。
その傍には、大学ラグビーの大会の記念リングが置いてあります。エリスのものでしょう。
スポーツくじのレシートも残されています。当たりと外れが両方含まれており、やや負けています。
ゴルフセットがタンスのそばにあります。そして入り口のドア付近には、1本だけ不自然にアイアンが立てかけられています。
▼ 2階 客室2
人型の白線が引かれています。その手前にわずかに血痕のようなものがありますがハッキリしません。いずれにしても、刺殺や射殺ではなさそうです。入って右の壁は一部崩れていて、タンス上の置物は倒れています。おそらく、2階ホールやこの部屋で争いがあったと考えられます。
白線のそばに落ちている携帯を調べます。
▽ 下4桁-1492
1階の携帯と同じく、執事のフェリックスの番号です。電話の持ち主に対し、金曜までにスピーチの準備しておくよう通知しています。
▽ 下4桁-8891
当日の午後5時24分、持ち主から、緊急で話をしたいと声をかけています。相手からは、今忙しい、5分後に外で話そうと返事がきています。
▽ 下4桁-5766
メッセージは削除されています。
これで調査が完了しました。証拠から推理して問題を解いていきましょう。
▼ ヒントまとめ
問題1.子供たちに配分されるお金のうち、何%が各息子に渡されたか?
ゴードンからフィリックスに渡された手紙の内容に沿って、4人それぞれのポイントを決定します。
まず、仕事の状況をまとめます。
エリスは、定職に就いている様子はありません。
ロジャーは、リビングの名刺から、副料理長だと分かります。中間管理職に相当すると考えられます。
グレンは、スピーチの録音から、国家弁護士だと分かります。公務員で、役職は不明です。
ローマンは、スピーチの録音から、不動産会社の社長だと分かります。
エリス ±0 (無職)
ロジャー +2 (副料理長)
グレン +2~3(国家弁護士)
ローマン +3 (ローマン・エステート社長)
家庭の状況についても調べます。
エリスは、絵ハガキの内容から独身だと考えられます。
ロジャーは、玄関ホールの携帯の-4302の人物だと考えられます。息子たちがいるようです。結婚しているかどうかは不明です。
グレンは、玄関ホールのブリーフケースの手帳から、離婚していて、娘はいますが息子はいないと考えられます。
ローマンは、玄関ホールのメモとスピーチの録音から、妻と息子がいると考えられます。
エリス ±0 (独身)
ロジャー +1~2(既婚 or 離婚、息子あり)
グレン -1 (離婚、息子なし)
ローマン +2 (既婚、息子あり)
ポイント合計と順位は下記のようになります。
エリス 4位 ±0
ロジャー 2位 +3~4
グレン 3位 +1~2
ローマン 1位 +5
この順位によって相続上乗せ分が決定されました。これらと、遺言書に記されている無条件の相続分を合計しましょう。
問題2.邸宅で殺されたのは何人?
玄関ホールと2階に痕跡がありました。
問題3.被害者と加害者のセットをリストしてください。
最初は、玄関ホールの携帯の履歴にあるように、スピーチで態度の悪かった人物、四男のローマンがターゲットにされていたと考えられます。しかし、もしローマンが実際に何らかの被害を加えられていたとすると、ほかの兄弟3人の目的は達成されているため、ローマンが返り討ちにしない限り、もう1人被害者が出るというのは考えにくいです。
玄関ホールに残されていた携帯の持ち主は、ローマンを懲らしめると強く決意していました。メッセージ履歴の息子のいる人物、つまりロジャーは、このローマンへの凶行をとめようとする様子がありません。
一方、荒らされている部屋に落ちていた携帯は、とある人物を緊急で呼び出していました。これがローマンへの警告だったすると、ローマンは被害を受ける前に邸宅から脱出していた可能性があります。コートハンガーから上着が1着抜けていることも裏付けになりそうです。
各携帯の持ち主は、それぞれ執事に手伝いを依頼されており、普段から屋敷に居る人物の可能性が高いです。現在独身のエリスは、ラグビーの記念リングが置いてある部屋を使用していたと考えられます。同様に独身のグレンは、もう1つの荒らされている部屋を使用していた可能性があります。
2階の部屋の被害者は、血痕がほぼないことから、絞殺か撲殺でしょう。犯人は、腕力のある人物かもしれません。思い当たるのは、エリスです。エリスは元ラグビー選手であることから、大柄で屈強だったと考えられます。暴れることに関しては、おそらく兄弟で最も強かったでしょう。エリスは財産分与条件の順位が最下位で、不満があった可能性も高く、条件1位だったローマンを殺害する動機も十分ありそうです。また、エリスの部屋には不自然なゴルフアイアンもありました。脅すため、もしくは凶器として使用したのかもしれません。
エリスが犯人だとして、2階の部屋での被害者は誰になるでしょうか。ローマンは既に逃げ、ロジャーは我関せずだったとすれば、残ったグレンの可能性が高そうです。携帯でローマンに警告したことがエリスにバレて、怒りの矛先が変わり殺害されたと考えられます。
そうなると、1階の血痕はエリスかロジャーのものになります。薬莢があることから、この被害者は銃で殺害されたと考えられます。
エリスにはロジャーを殺害する理由がありません。それにもしエリスがロジャーを相手にするのであれば、銃は必要ないでしょう。
つまり、ロジャーがエリスを射殺したと考えられます。スピーチの様子から、ロジャーはグレンと非常に仲が良かったことが分かります。また、狩猟の経験もあり、銃の扱いに慣れていたと考えられます。2階から降りてきたエリスがグレンを殺害したことを知り、咄嗟に銃を用意して報復したのでしょう。
以上で、すべての事件ファイルがクリアとなります。
シリーズ攻略を書き始めた時点では、まさか公式から正解が出されるとは思いもしませんでした。残された謎が解消したのはもちろん良いことですが、プレイヤーに考察を任せていたところが良かった点だと思っていましたので、少々残念でもあります。
今後、DLCなどでファイルが追加されることを期待します。