ノーヒントの推理ゲーム「Scene Investigators」 Vol.06
今回は、事件「アパート4階 401号室:侵入者」についてのヒントです。以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
調査日時:2004年7月16日 午後11時35分
調査場所:アパート4階 401号室
アパートとありますが、日本でいうところのマンションっぽいです。
問題を見てみましょう。今回は4問で、すべて名前を入力する形式です。
問題1.アパートに侵入したのは誰?
アパートの住人や関係者以外の人物だと考えられます。調査で出てきた名前を欠かさず拾って、それぞれどんな人物か特定していきましょう。
問題2.侵入時に現場にいたのは誰?
住人や関係者の名前を調べてから、候補を絞りましょう。
ちなみに、侵入者も答えにカウントされます。
問題3.殺されたのは誰?
問題4.殺人犯は誰?
どちらか一方が侵入者で、もう一方が住人になりそうです。
では調査を始めましょう。エレベーターの中から始まります。廊下を進み401号室に入ります。ダイニング、キッチン、リビング、寝室、書斎を調べられます。
【ダイニング】
玄関周辺のスペースです。
シューズボックスが右手側にあります。25.5センチの女性物の靴が1足だけ置いてあります。
左手側のダイニングテーブルには、メモとノートが置いてあります。メモは、家主からベビーシッター宛ての注意のようです。ミルクのあげかた、ベビーモニターを常に持ち歩くこと、午後8時ごろ帰宅する、などと書いてあります。ノートには赤ちゃんの様子が記録されています。メモと筆跡が違いますし、ベビーシッターが取ったものでしょう。記録によると、ミルクのほかに離乳食も与えられている様子です。
壁には7月のカレンダーが掛けてあります。22日はサラの誕生日だそうです。また、14日から21日まで黄色でマークされています。何かイベントがあるのでしょうか。
チェストにはレシートが置いてあります。ジュエリーローン店、つまり質屋のものでしょうか。7月8日に、ブレンダ・シャーマンの名前で、ダイヤのウエディングリングを取引しています。
【キッチン】
カウンター上にあるランチボックスのような箱の下に、キャンプの参加同意書がはさまっています。参加者はグレタ・シャーマン、保護者はブレンダ・シャーマンとあります。グレタはブレンダの子供のようです。ブレンダの姉妹にローリーがいるようです。家の住所や電話番号も書かれています。メモしておきましょう。
【リビング】
ソファの横にベビーチェアがあります。ダイニングのメモからも、乳幼児がいると推測できます。テーブルには、ベビーモニターと軽食が置いてあります。侵入される前までソファに座っていた可能性が高そうです。勉強していたのか、介護関連のテキストもおいてあります。
【寝室】
子供っぽいカラフルなタイルが敷かれている部屋です。
左側の窓が開いており、窓際に置いてあったと思われるプランターが倒されています。キーピックらしき針金が引っ掛かっていることからも、ここから侵入したと見て間違いないでしょう。窓から書斎へと足跡が続いていますが、寝室から出る途中でベビーベッドに寄ったようです。ベビーベッドにはサラと書かれています。そのベビーベッドの近くにはベビーモニターが置かれています。
プランターのそばには財布が落ちています。中に入っているメモから、このアパートの住所を探っていたと考えられます。
窓際の白いキャビネットは開けっぱなしになっています。キャビネットのドアは汚れていないので、プランターが倒れた後に開けられたと考えられます。
キャビネットの中には金庫が設置されています。銃のマニュアルと、ルガー製の弾が入っています。銃本体は金庫内に無く、持ち出されたようです。単純に考えれば、金庫から銃を取り出せたのは家主でしょう。
それから出生証明書が2通保管されています。それぞれ、グレタとサラのものです。実父はクライド・ケント・ピーターソン、実母はブレンダ・シャーマン(旧姓)と記載されています。ブレンダとクライドは以前、婚姻関係にあったようです。グレタは8歳くらいで、サラは今月で1歳になることが分かります。
窓際の子供用の机の中には、テスト用紙が置いてあります。名前の欄を見ると、2004年6月18日にはグレタ・ピーターソンと書かれていますが、同年月20日にはシャーマン姓に書き直されています。この間に苗字が変わったようです。机の左隅にはビールの空き瓶があります。
ベッドサイドにはキャンプのパンフレットが置いてあります。対象は小中学生で、期間は7月14日から21日までのようです。(いまは16日です。)
ベッドの下には、子供の日記が落ちています。グレタの日記でしょう。両親が喧嘩していた様子が書かれています。父親は、グレタを家から連れ出す、と言っていたようです。また、さきほど見たビールの空き瓶は、父親の思い出の品のようです。
【書斎】
書類やジュエリーが散らばっていたり、イスが倒されていたりと、荒れています。
入ってすぐに白線でマーキングされています。被害者は腰と頭部から出血していたようです。ドアの右手側の壁には、ちょうど腰の高さに銃弾と血痕が残っています。被害者に当たって貫通したと考えられます。近くには2発の薬莢が落ちています。1発はルガー製、もう1発はフェリル製です。別々の銃から放たれた可能性が高そうです。チェストの下には黒い銃が落ちています。金庫にあったマニュアルに書かれていた銃とは違う銃です。入口近くには、部屋から出ようと引き返したような足跡があります。
チェストからは黄色い紙が覗いています。クライド・ケント・ピーターソンに対する、裁判所からの接近禁止命令です。(日本語訳はちょっと不足している気がしますが。)おそらくDVか何かがあったものと思われます。
部屋の奥の棚にも銃弾が撃ち込まれています。壁の銃弾と違い血痕が残っていないので、誰にも当たらなかったと考えられます。銃弾の形状は壁に残っていたものとは異なります。
棚には25.5センチの靴の箱がしまってあります。玄関先にあった靴と同じメーカーの箱です。
机には色々な証拠が残されていますが、まずパソコンを調べてみましょう。メールが確認できます。
ブレンダは介護施設で午後1時から午後7時まで働いていたようです。
銀行から、住所変更手続きの完了通知が届いています。申請したのはおそらく最近のことでしょうから、引っ越しも少し前に行われたと考えられます。
6月まで来ていたベビーシッターが7月からは来られなくなったようで、代役の電話番号を知らされています。
そして、ローリーからのメールにより、やはりブレンダとクライドの間には問題があったと考えられます。クライドは拘留されていた可能性もありそうです。
メモ帳には関係者の名前と電話番号が書かれています。隣には、赤ちゃんの面倒を見た様子が記録されています。(7月16日、と書かれているのは誤訳のようです。原文にはありません。)
固定電話も調べられます。事件の際、緊急電話を掛けていたようです。
机の上をよく見ると、薬莢が1個転がっています。これはルガー製です。ルガー製の弾が込められた銃からは合計2発撃たれている可能性が高そうです。そして薬莢の転がっている位置から考えると、1発は机付近から、もう1発は死体のすぐそばで撃たれていることになります。
証拠は集まりましたので、答えを推理しましょう。部屋の見取り図を作ると情報を整理しやすくなるかもしれません。
【ヒントまとめ】
問題1.
候補は少ないと思います。侵入する目的を持っていそうな人物がいるはずです。
問題2.
まずは住人全員の名前を確認します。そして部屋の状況やスケジュールを確認し、誰が家に居たかを推理しましょう。関係者も居たかもしれません。ただ、親が家に居る時間帯は、ベビーシッターは必要なさそうな気がします。あとは侵入者の名前も忘れずに記入しましょう。
問題3.問題4.
書斎で2人が撃ち合ったと考えられます。どちらが撃たれたかの推理は、弾痕や薬莢などが決め手になるはずです。
現場の状況から、被害者が腰付近に銃弾を受けて倒れ、そのあとで犯人が被害者に近づき、頭にトドメを撃ち込んだように見えます。被害者のものと思われる銃は白線から少し離れた場所に落ちており、倒れた時点で被害者は直接は犯人に抵抗・反撃できなかったはずです。それなのに犯人が2発目を放ったのは、被害者から誰かを助けたかった・何かを奪い返したかったなど、やむを得ない理由があったためだと考えられます。
次回、事件ファイル「アパート4階 402号室:晩餐会」についてです。