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「パフォーマンス・アート」というあいまいな吹き溜まりに寄せて――「STILLLIVE: CONTACT CONTRADICTION」とコロナ渦における身体の試行/思考
[1-1]概要――「STILLLIVE」の背景をなす諸条件 12月13日(日)、13名のアーティストによる「STILLLIVE: CONTACT CONTRADICTION」(※1)というパフォーマンス・イベントを、ゲーテ・インスティトゥート東京で見た。わたしが体験したそれを書き留めておきたい。最初に「STILLLIVE」の概要と、極めて基礎的ではあるが、本企画の背景を成していると考えられるメディア的・歴史的な諸条件について簡単に概説しておこう。 「STILLLIVE」は
¥1,000演劇は〈ネット以後〉をいかに上演してきた/いくのか?――円盤に乗る派『ウォーターフォールを追いかけて』におけるドラマのアクセシビリティ/親密さについて
架空の存在であってはならない。大きな声を出してはならない。誰でもここで生きることはできる。静かで自由な場所に、円盤はやってくる。誰も興味はないかもしれないけれど、それに乗るということはよい物語だ。人間のかたちをして生きていくとき大事なのは、いつでも円盤に乗れるようにしておくことだ。そこでは見たことのない、知らないものがなぜか親しい。価値は過剰にはならない。然るべき未来について考える。時間は経っているが、周りに気づかれるほど長くはない。帰ってきたときも、誰にも興味はもたれない。
¥1,000お布団『IMG_antigone_copycopycopycopy.ply(あるいは暴力による無意味な無のための新しい音楽のための暴力)』
2019年10月31日[木]-11月4日[月] ◆作・演出 得地弘基(お布団/東京デスロック) ◆出演者 緒沢麻友(お布団) 田崎小春 津嘉山珠英(冗談だからね。) 永瀬安美 ※科白は観劇中にメモしたものなので、正確ではありません。 舞台には観客席からひし形に見える白いカーペットが敷かれ、舞台背面はスクリーンになっている。 暗転し、字幕が出たあと、四人の俳優が登場する。「Prolog」と字幕が出る。四人の女性は、台本だと思わしき紙束を持ち、『アンティゴネ』の物語を語
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