人探しの夢
今朝のこと。起きなければいけない時間に目を開けたものの、再び眠りに落ちてしまった。その後わずか20分ほどの間に夢を見た。
遠方に住む知人女性を訪ねるが、ここと思う場所に彼女はおらず、一向に会えないのだ。
一つだけハッキリしているのは、訪問の目的が身体を壊してしまった彼女を見舞うためだということ。
途中から降って湧いたように共通の知人が現れ捜索に加わるのだが、私はそれを当たり前のように受け入れている。
さらに、夢の中での彼女の住まいは、ズラリと並ぶ個室トイレのうちの一室であった。個室トイレの扉には苗字を記した紙が貼ってあり、彼女の苗字を探し当ててその個室を上から覗くも無人である(つまり、上から覗けるほどの高さしかなかったということだ)。
無論、実際の彼女の住まいは個室トイレではない。
夢の中ではその異様さを異様と思えない不思議。
L●NEなりSNSのDMなりで連絡を取ろうと試みるが、何故か私が手にしているのは昔使っていたガラケーだ。どのボタンを押しても画面は一向に動かない。
そこでもガラケーを手にしていることが当たり前と思っていた。ただ、
「前のケータイ使い方忘れとる!」
という焦りの言葉を発した覚えはある。
途方に暮れていたところ、
「彼女はもう、ここにはおらん。一か月前、○○で見かけたで。今は分からんけどな」
という情報をもたらしてくれる者が現れた。
千鳥格子のスーツでバシッと決めたホンコンさんであった。
ちなみに、私はホンコンさんに対してこれといった感情を持ったことはない。
知人女性にしても、彼とは縁もゆかりもないはずである。
しかし、ここでも私は何の疑問も持たなかった。
○○という地へ移動し、個室トイレ群を巡るのだと決意を新たにした。
いざ、○○行きのバスへ(いつの間にか乗っていた)。
しかし、そのバスは○○に停まらないどころか逆方向へ行ってしまうことが発覚。分かった時にはもうバスは動き出してしまっている……というところで目が覚めた。
結局、知人女性とは会えずじまい。
焦りばかりが募る、ある意味濃い20分間であった。
ちょっと調べてみると、人を探す夢というのは不安や焦燥の表れで、その問題を自分でどうにかしたいと思っている場合が多いらしい。
細かくは、探す対象が人が物か。特定の存在か全く知らない存在か。同性か異性か。見つかったのか見つからなかったのか。これによっても自身の潜在意識が何を訴えているのか分かるのだという。
私が抱える焦燥といえば、大体が創作に関することである。
ここ最近は多方向に手を出しすぎているという自覚もある。
進み出した事柄に関しても、深みを出すためには練り直しが必要だと思い至ったところだ。
これは創作の過程であって、苦しいという感覚はないのだけれども。
しかし、今回私が探していたのは特定の人物だ。
この夢の場合、私は知人女性の体調を自分が思う以上に心配していた、遠方ゆえなかなか見舞いに行けないことをもどかしく感じていた、ということかもしれない。
さっそく連絡を取り夢の顛末を手短に伝えたところ、彼女は爆笑していた。元気そうで何よりである。
ざっと調べただけで夢占いに詳しい訳ではないが、突然現れて捜索に協力してくれた共通の知人は、私が頼みにしている存在、ということなのか。
そして個室トイレが出てきたのは、「寝坊だ、起きろ、トイレ行きたいだろ?」という暗示だったのかもしれない。
唯一説明がつかないのはホンコンのみである。
▼たまには宣伝▼
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