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物事は変化する。
特に、人間が関わることで、物事の変化は加速する。
その変化を、「良い」とか「悪い」とか判断するのは人間であって、現象としてみれば、本来それに「良い」も「悪い」もない。
単に変化しているというだけ。
その単なる変化を、人間が、「良い変化」だとしたり、あるいは「悪い変化」だとしたりする。
またその単なる変化を、人間が、「自分が起こした変化」だとしたり、あるいは「他人が起こした変化」だとしたりする。
自分が変化を起こせる人間かどうか、それはそれぞれの人間が自己評価する。
「自分は変化を起こせる人間です」という人もいれば、「自分なんて何の変化も起こせない人間です」という人もいる。
でも、人間が関わることで、物事が変化するというのはきっと事実。
その変化が、思った通りの変化かどうかというのはまた別の話。
特に、人間に関することで言うなら、思った通りの変化が起こることは決して多くないと思う。
おかしくなってくるのは、人間が関わることで起こった変化を、あたかも「意図的に起こしました」というように見せる人間が出てくるからなんだろうという気がする。
たしかに、結果的に思った通りの変化が現れることはある。
人を操作することに対する憧れから、「意図的に起こしました」と言いたい人や、そう言ってほしいという人がいることもわかる。
ただ、それには限度があるということは、世界からいじめや戦争がなくならないことが証明しているように思う。
カウンセリングを受ければ病気が治るのかという質問を受けることは多い。
カウンセラーという、人の話聞くトレーニングを受けてきた人間が、クライエントに深くかかわるわけだから、少なくとも変化は起こる。
別にカウンセラーではなくても、人間がかかわることで変化は起きるわけだから。
もっと言うと、何も、誰も関わらなくても、変化は起きるわけだから。
ただ、その変化が、「良い変化」なのか、「悪い変化」なのか、そうなると途端に難しくなる。
一時的に、「良い変化」と人間が見なすことはできるかもしれないけれど、長期的に見たらそれは「悪い変化」と見なされることかもしれないし、それがカウンセラーがかかわった結果の変化かどうかも正確に言うとわからない。
そんな不確かなことに人生をかけている。
心がけたいのは、早急に「良い変化」だと判断したり、「意図的に起こしました」と主張したりしないこと。
ただそこで起きる確かな変化を、そばで見届けるということ。