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西日がいっぱいに、いっぱいにあたる部屋で、小さい頃に乗ったメリーゴーランドのことを思い出していた。
ベランダの白い格子は、機械の周りをぐるりんと囲む柵に似ていた。
つよい、つよい、明るい明るい16時のお日様が、まだお昼の時間かもしれないと思わせてくるのが寂しいな。寂しいな。私はいつも窓際にいた。

まどぎわで、窓際で、まどぎわで、まどろみながら、ギターをもっていた。

ねむたいから、眠たくてもやめたくないな。何を弾くわけでもなく、ネックをにぎりなおす。終わろうとする日を終わらないようにぐんっと伸ばそうと、小細工をしながらちょびっとずつ、それでも終わる今日を諦められずにいる。

私はいつも窓際にいた。
おにいちゃんと近くの馬に乗りたくて、白い馬を諦めた。お父さんは遠く前の方、後ろにはお母さんとまだ小さい妹が一緒に乗ってて、すこし、すこしだけ羨ましい。

私はいつも、まどぎわ、ああ、ねむいな。

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