同じ時間を辛いと感じる人と感じない人がいる
仕事復帰まであと少し。思考を纏めるためにnoteを書きます。
私が休職となったのは、一緒にペアで仕事をしていた上司(Aさんとします)の影響も大きい。
Aさんは、感情的にならず、言われたことは淡々とこなす人。とても几帳面で、Excelが得意。そんな人だった。あまり他人に興味を持っていないようで、私に対してセクハラ発言をしたりすることはなく、仕事の疑問は完璧に答えてくれる。少しロボットみたいな感じはしたけど、頼れる上司として尊敬していた。
元々前の部署で面識があったのだが、新しい部署になり、Aさんと一緒にペアで仕事をするようになった。すると、私はどんどん疲弊していくようになった。
AさんはExcelが得意。それは良いことなんだけど、一般人が解読できないくらい難しい関数を使ったデータを作るのだ。Aさんは私より先にこの部署に配属されているので、私を残して異動する可能性はすごく高い。ペアで仕事をしている私がこのデータを引き継ぐことになる。
このデータが何を指しているのか、理解できないのは将来的にまずい。私の力不足だと思い、必死で関数の解き方をAさんに教えてもらった。そのために毎日何時間も残業して、家事を負担してくれている同棲相手に毎日頭を下げ、夜はくたくたになって布団に入った。
私は確かに覚えるのが遅いタイプかもしれないが、一般的に使われる関数くらいであれば理解はできた。しかし、Aさんは自前のExcel辞典を開き、今度はこの関数使ってみようかと言い、毎日のように私に知識を詰め込んだ。私を育てようとしてくれていたんだと思う。
通常業務が多くて元々激務なのに、定時になると毎日AさんのExcel教室が始まる。無駄な気がしてきていた。知識を広げることよりも、今は仕事を無駄なくこなして早く帰りたい。疲労も溜まっているし、今ごろ仕事から帰宅した同棲相手は洗濯や風呂掃除、皿洗い、料理等をしてくれているのだ。そんな中ずっとAさんはExcelの世界を広げていく。
私はただの事務として雇われているのに、ここまでの知識必要あるのかな。システムエンジニアでもないのに、ここまで詳しくなる必要あるのかな。ぐるぐる思考が回った。
だんだんモヤモヤが溜まっていった。もちろん、通常業務が激務でなければAさんの善意はとても有難いもので、良い上司と部下の関係になれたのだろう。Aさんは私に意地悪をしようとしているわけではない。だけど、心身の疲労が私を苦しめていった。
Aさんの労働時間と私の労働時間は、ほぼ同じだった。いや、Aさんのほうが多かったと言えるかもしれない。Aさんは何故か有給休暇を取らない人なのだ。ずっと仕事をしていて、仕事が苦ではないような、そんな人。
私には苦しい時間だったけど、Aさんは苦しくなかったのかもしれない。同じ時間に見えて、同じじゃなかった。Aさんも貴重な時間を割いて教えてくれているんだから、それに答えなきゃって思っていたけれど、Aさんにとって時間はそれほど貴重じゃなかったのかも。
実際に、私は共働きの同棲相手がいるが、Aさんは専業主婦の奥さんがいる。私は女性で、Aさんは男性。色んな違いがある。髪の長さが違えば、家でドライヤーをかける時間も違う。湯船に浸かる派なのか、シャワー派なのか。朝の準備に化粧が必要なのかどうか。全部違うんだと思う。どっちが良いとか悪いじゃない。“違う”っていうことだ。
Aさんのことを恨んでも先には進めないし、私を傷つけようとしたとは思っていない。ただ、違う人間すぎたんだと思う。なのに、同じペースに合わせてしまった。Aさんが疲れていないなら、私も疲れちゃいけないんだと自分に暗示をかけていたのが良くなかった。
ここで、タイトルの通り「同じ時間を過ごしていても、辛いと思う人間と思わない人間がいる」という結論に至った。
なんで自分は辛いのに相手は辛いと思わないのか?そんなの考えてもキリがないし、理由が分かったところで解決しない。結局他人は他人、自分は自分なのだ。調和して生きていくことは大切だけど、合わせすぎる必要はないよね。少し変人だと思われても、みんな一つくらいは変人の要素があるんだし、自分の意見をもっと大切にしたい。
仕事復帰がかなり近づいてきたことで、またAさんと顔を合わせることを考えると少し憂鬱だが、このマインドで行きたいと思う。(今後、Aさんとはペア仕事を解消することにしてもらった✌️)
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