最近のこと、僕の知らなかったこと
気づいたら桜も散ってしまっていて、松からは明らかに黄色い花粉が飛ぶような季節になって、そして僕はというと、2年ぶりに京都に戻ってきてしまいました。
お久しぶりの方はお久しぶりです。原田透です。タイトルの通り、最近のこととか、僕がこの2年間で知ったことについて書こうかなと思って、noteを開きました。
ここ数ヶ月ろくろく発信をしておらず、そのせいもあってか「あいつ今どこで何してんだ?」とよく聞かれるようになったので、改めての近況報告と、今後の活動や自分の方針について整理する機会を持とうかな、と思った次第です。
まずはじめに、直近1年で主に活動していたLovegraphのインターンですが、1年半ほどのフルタイムでの活動を経て、インターンを卒業しました。上長の本間さんをはじめ、同チームで働いたアンビルさん、まゆたんさん、同じインターン生のみんな、本当にどなたにもたくさんお世話になり、特にこの機会を提供してくださった社長のこまげさんや関東Lovegrapherのzenくんには、感謝してもしきれません。
一応卒業はしたのですが、謎に業務委託で今もちょくちょくお仕事をしています。とはいえ、学業優先という形で関わらせていただいているので、毎日ゴリゴリ働いているわけではありません。
とにもかくにも、今もこうしてLovegraphのお手伝いをさせていただいていることには、ある種の奇跡のようなものを感じます。いつか僕がもっと成長したときに、Lovegraphのグロースのお手伝いをすることができれば、きっとこれほどまでにうれしいことはないと思えます。
あ、カメラマンの方もちょくちょく続けています。個人での撮影依頼は、旧知の友人等からしか受け付けておりませんが、Lovegraphでのカップルフォト等は今でもたまーに撮っています。僕の写真を見て指名してくださるゲストさんがこの世界に確実にいる、ということを確認できるのはありがたいことですし、自分の手で誰かの幸せをカタチにできることは、やっぱりこの上ないことです。
(お世話になったマーケティングチームのみなさまとだいぶ前にラブグラフ撮りました。かわいいでしょ〜)
それから、昨年の秋学期から、ついに復学をしております。1回生から着々と単位を落とし続け、卒業はほぼ不可能というレベルまで落ちぶれた後の2年間の休学だったので、正直自分でもこのまま卒業しないんじゃ?と思ったこともありました。しかし、休学期間でのインターンの経験や、色々病んだ経験が自分をいくらか賢くしてくれたと思います。
「自分は何も知らなかった」
「独りよがりに価値はない」
僕がこの2年間で痛感したのはこの2つです。
前半の1年間の休学をドラマや漫画のように表すなら「鬱回」でした。休学のきっかけは、ひとえに大学に行きたくなかったから。勉強もできず、出席もできず、次第に大学自体が僕の目からは色を失って見えて、いつしか足すら運ばなくなりました。その後、ボーッとしながら街をふらついたり、日銭をギリギリ稼いだり、それでも厳しいときは親に頭を下げて借金したり……。
まあどう見てもダメ人間ルートに分岐していたわけですが、カメラマンをやっていたり、それっぽい大義を適当に掲げて、うまいこと「なんかやってる風人材」を演じていました。
自分自身が間違っていることや、もう立ち行かなくなってきていることくらいには、なんとなく気づけていました。で、これから先どうすんの?って。今の自分は何者なの?って。ただ、これまでの自分を否定することって、意外と難しかったんですよね。僕は僕で、これまでの自分の人生にある程度の自尊心やら誇りがありましたし、今の自分が間違っているとして、それならこれまでの自分も間違っていたと判断することには、まったく合理性がありません。よくある「昔の俺はうまくやれていた。だからこれからもきっとうまくできる」って勘違いするパターンですね。
だから、休学も終わりに差し掛かるころ、このまま復学するかあと考えていたんです。きっとこの休学期間に意味があったんだ、とか、自分の価値観が変わった気がする、とか、知らない世界を知ることができた、とか、とにかくアイデンティティの差異化に忙しない自分がいました。
で、本当にたまたま、たまたまLovegraphでのインターンのお誘いを受けて、結果的には1年間の休学を伸ばしたわけですが、これも正直なところ、自分の意思は半分、もう半分はヤケクソでした。
実際はここまで来るのにもっとたくさんの葛藤を重ねましたが、書き続けるとひどいことになりそうなのと、意外とそういうことって忘れてるんですよね。過去を正しく認識するのは大事ですが、記憶と解釈の精査って、正直あまり重要じゃないと思います。気になる方はお会いしたときにでも聞いてください。
前半の1年間を振り返ると、それはそうした自己欺瞞と、自己保全の塊であったことは確実に言えます。独りよがりと、自分のこれまでの経験にすがりつく、いわば亡霊です。原田透1.0の亡霊です。
インターンを通して学べたことは、強いて言うなら自分が何も知らないことに気づけたことでした。これが信じられないくらい大きくて。
元々好奇心旺盛で、ある程度記憶の定着力もいいので、知識の吸収に抵抗はありませんでした。そこそこ自信もありました。でも、それこそが大いなる勘違い。自分がどれだけ矮小で、平凡で、無知蒙昧で、そして傲慢な人間であるということには、自己を省みるだけでは到底気づきようのない事実なんですよね。
だから、僕は外の世界を見ることにしました。いえ、どちらかというと、ヤケクソになってヤケクソに働いていたら、結果的に外の世界を確認し、自己との距離を、そしてその輪郭を見出しただけにすぎません。
どこまでも広く、そして乱暴に広がる荒野。まだこんなにも、自分が開拓していないフロンティアがある。倫理的にアウトかもしれませんが、アメリカ大陸の西部開拓も、こういった感情の昂りが彼らを突き動かしていたのでしょうか。
そうそう、最近色々ゲームをやっていて、特にドハマリしているオープンワールドRPGをやっているときにも、同じ感覚を味わえました。新しい世界が開放されて、「え、まだこんなに広いところあるの?」っていう不安とワクワク。それはきっと、知ろうともがいている人にしか出会えない感情で、僕は奇跡のように、そこへたどり着けました。ありがたい話です。
さて、そんなこんなでヤケクソの後半戦が終わり、とうとう戻ってまいりました、京都大学。
所属上は4回生になりますが、6回生です。ひどいものです。色々ひどいです。こんな状態でも温かく迎えてくださる学友や教授のみなさまには感謝しかありません。残りの1年間、死にものぐるいで、そしてヤケクソに学ぼうと思います。
休学前はあれだけ大学なんて無駄だとか、興味のないことはできないとか言ってたのに、2年経ったらすまし顔で真面目に授業受けるようになってしまいました。いやまあ、相変わらず課題出し忘れたり寝坊したり、だらしないところは治ってないんですけどね。治したいなあ。
一応専攻は教育社会学なので、卒論を通してできる限りのものをもぎりとって卒業したいと思います。ちなみに卒論の進捗は0です。やばいです。
卒論だけでなく、単位も普通に足りません。今期は20コマ登録されています。ただもう後戻りも、やり直しもきかないところまで来てしまっているのでやるしかありません。はい、ヤケクソです。
あ、あと無事にというかおかげさまでというか、就職活動は終了しています。ご縁があって某IPプロデュース企業へ内定をいただけまして、そこで就活を終了し、22年春からそこでしごかれにいく予定です。なので、本当に卒業するしかありません。明示的には記しませんが、就職先が気になる方は僕に聞いてください。たぶん答えます。
そんなわけで、色々振り返りをしながら、最後の大学生活が始まった今日このごろです。卒論に、勉強にと、最優先でやらなければいけないことは山積みですが、最後の1年間ということ、そしてせっかく京都に戻ってきているからこそ、悔いのない状態で社会人になりたいと思います。
長々と近況報告と自分語りをしてしまいました。
僕はほぼ1年ずっと京都にいるので、このような情勢ではありますが、会える方、感染対策をしながらお会いしましょう。
それではまた、なにか学びがあったら、ここに戻ってきますね。