ある意味スーパーマリオの実写版だった『コンティニュー』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:55/130
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
SF
タイムループ
ゲーム
ストリートファイター
【あらすじ】
朝目覚めた瞬間から、謎の殺し屋に襲われ殺される元デルタフォース特殊部隊員のロイ(フランク・グリロ)。銃で撃たれることもあれば、爆弾で吹き飛ばされることもある。首を切られることもあれば、刃物で刺されることもある。
ところが、何度殺されても生き返り、同じ1日を繰り返しているのだ。
死のループから抜け出すために幾度となくトライ&エラーを重ねる中、科学者である元妻のジェマ(ナオミ・ワッツ)から、タイムループの鍵を握る極秘計画「コードネーム”オシリス“」の手掛かりをつかむ。
ロイは真実を暴くため、今度は自ら殺し屋集団の元に出向き、計画の責任者である軍属科学者ヴェンター大佐(メル・ギブソン)の居場所を突き止めていく。
果たして、タイムループを抜け出し、明日にたどり着くことはできるのか―。
【感想】
ゲームの世界が現実になったら、と思わせるアクション映画でした。ゲーマーな人はこの世界観、嫌いじゃないと思います。
<難易度のクソ高いゲームを現実世界で再現したら……>
結局、260回以上やり直したかな、同じ1日を。朝、暗殺者の襲撃と共に目覚め、窓からガトリングガンを撃ち込まれ、逃げるためにアパートの4階から飛び降り、トラックの荷台に着地、そこから車を奪って……。
でも、どこかでミスって死んだら、朝目覚めるところからやり直しなんですよ。ラスボスのところまで行っても、死んでしまったら最初から。セーブポイントもふっかつのじゅもんもないんですよね。なかなかのクソゲー感あります(笑)
ただ、記憶だけはそのままなんですよ。だから、一度ミスったポイントは、その原因と対策を考え、次に挽回できる可能性があるんですね。どのタイミングで跳べばいいのか、どこにいたら弾に当たらないのかがわかってくるんです。勝てない敵がいたら修行をしてレベル上げをする。そうやって、何度も何度も同じ1日を繰り返す中でレベルアップしていき、彼は真実に近づいていきます。
<あの土管工おじさんのゲームっぽい>
もはやスーパーマリオですね、この映画(土管工おじさんと言いましたが、実際マリオは26歳という設定というウワサがw)。あのゲームをやったことある人ならわかるかと思いますが、難しいステージでは何回も死にますよね(笑)ようやく先に進めたと思っても、新しい仕掛けにハマってまた死ぬ。そうやって、何度も何度もやり直して、ちょっとずつ進んで行くのが、あのゲームの醍醐味だと思うんですが、まさにその感覚を味わえます、この映画。いや、これ自分の身に降りかかったらけっこう辛いと思いますよ。だって、もうわかりきってるステージも全部やり直さないといけないんですから。そうやって油断していると、慣れたところでも死んだりするんですけど(笑)
そのスーパーマリオのような展開を、格闘や銃撃、斬撃、爆撃、カーアクションてんこ盛りで彩り、途中『ストⅡ』で遊ぶシーンを盛り込んでいたのは、アクション映画好きかつゲーム好きにはハマる世界観でしたねー。ちょっとぐらい1日ループ体験してみたいです(笑)
<SFの設定はけっこう適当>
ただ、この映画の肝であるタイムループについては、その仕組みがまったくわからないんですよ。オシリス・スピンドルという装置にロイの髪の毛を入れて作動させていましたが、それでどうやってロイだけ時間の流れが変わるのかがまったくもって謎です。死をフックに必ず同じ朝に戻るロジックとは一体。。。「そういうものだ」と受け入れるしかないんですよね、もう(笑)
<ザ・ハリウッド的な展開をどう捉えるか>
こういうアクションモノは必ずと言っていいほどそうなんですけど、結局最後は家族愛につながるんですよね。これもけっこう無理矢理そこに落とし込んでいましたが。。。この命がけのアクションからの家族愛っていう、「この2つがあればOKでしょ」って言わんばかりのハリウッドらしい展開、好きな人は好きでしょうし、ワンパターンすぎると毛嫌いする人もいるかもしれません。僕は好きでしたけど、ここは好みが分かれそうです。
<その他>
本編とは直接関係ないんですが、今回驚いたのはフランク・グリロの鍛え抜かれた肉体ですよ!56歳であの筋肉、あのアクションはヤバい。。。MCUのブラック・ラムロウ役でおなじみの彼ですけど、いつの間にやら筋肉俳優の仲間入りをしてて吹きました。ところで、フランク・グリロってどことなく日本の俳優の渋川清彦さんに見えるのは僕だけでしょうか(笑)