母が死に、妻に逃げられ、仕事もクビ、そんな父が娘との距離をがんばって縮めようとする『サンダーロード』
【基本情報】
原題:Thunder Road
製作年:2018年
製作国:アメリカ
⠀ 配給:ブロードウェイ
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:57/75
笑い😂:★★★☆☆
孤独😞:★★★☆☆
衝撃😳:★★★☆☆
【ストーリー】
愛する母の葬儀で、彼女が愛した歌の振り付けを披露するちょっとおかしな警察官ジム(ジム・カミングス)。
彼の人生は踏んだり蹴ったりで、妻とも離婚調停中、仕事もクビになりながら、娘のクリスタル(ケンダル・ファー)との距離感に頭を抱えつつ、親子関係を築いていこうと奮闘する。
【感想】
ジムの性格が極端で、すぐに振り切った行動に出てしまうのがこの映画の面白いところです。
自分では普通の愛情表現や感情表現のつもりなのに、まわりから見るとちょっと行きすぎたところもあって、それゆえに空回りしてしまうところは、ちょっと共感してしまいます(笑)
(身のまわりにもいませんかね、こういう人。実際いるとちょっとめんどくさそうですが、物語主人公としては大アリですねw)
母の葬儀で踊ったり、人に対して一言多いところなんかは、彼の人間性がよく表れていると言えます。もちろん、悪い人ではなく、ただ素直なだけですよ。
アメリカン・ジョーク的な笑いを交えながら話が進んでいくので、基本はコメディ路線なんたですが、やや冗長なのと、日本人には伝わりづらいニュアンスがあるので、好みが分かれそうなという印象でした。
ただ、自分の人生がうまくいっていない中でも、試行錯誤しながら娘と向き合おうとする姿は、娘を持つ父親ならまた違った感想を持ちそうだなと思います。とはいえ、自分のことで精一杯の中で、子供と向き合わなければならないのは、想像しただけで負荷が大きいなと思っちゃいますが。
ラストがねー、けっこう衝撃的なんですが、あまりにも唐突過ぎるので個人的にはもっと違う形がいいかなと思ったり。
【その他】
この映画はジム・カミングスが監督・脚本・編集・音楽・主演と一人で5役も務めたもので、もともとは2016年のサンダンス映画祭でグランプリを獲得した自身の短編『Thunder Road』を長編化したものらしいですね。
なんか、物語的に短編の方が相性いい気もします。
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