シンプルなメッセージなのにとてもわかりづらかった『ホモ・サピエンスの涙』
【基本情報】
原題:Om det oändliga
英題:About Endlessness
製作年:2019年
製作国:スウェーデン、ドイツ、ノルウェー合作
配給:ビターズ・エンド
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:176/177
ストーリー:★☆☆☆☆
キャラクター:★☆☆☆☆
映像:★★☆☆☆
音楽:★★☆☆☆
【あらすじ】
時代も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇。構図・色彩・美術と細部まで計算し尽くし、全33シーンすべてワンカットで撮影された。
この世に絶望し、信じるものを失った牧師。戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル。悲しみは永遠のように感じられるが、長くは続かない。
これから愛に出会う青年。陽気な音楽にあわせて踊るティーンエイジャー。幸せはほんの一瞬でも、永遠に心に残り続ける。
人類には愛がある、希望がある。だから、悲劇に負けずに生きていける。
【感想】
とても、、、とても感想が難しい映画ですね、これは。。。ポスターからアクション感あったので、完全に"ジャケ買い"の勢いで観てみたのですが、、、シュールといえばシュールなんでしょうけど、それ以前に僕はそもそも何が面白いのか判断できませんでした。。。
ストーリーはないに等しいですね。全部で33シーンあるものの、各シーンのつながりは基本皆無です(たまに前のシーンの続きみたいなものはありますが)。
信仰心を失った牧師、考え事をして客に注いでいたワインをこぼすウェイター、音楽に合わせて踊りだす3人の女性、これから処刑される男性、いろんな人が出てくるんですけど、それぞれの人たちを1分~5分ぐらい流すのみ。終わったら次のエピソードに移ります。
説明も特になく、例えば牧師の場合、「ある男がいた。彼は信仰心を失った牧師だ」とだけナレーションが入り、その牧師が信仰心を失ったことを医師に相談しているシーンが流れます。そんな起承転結も何もない状況がひたすら繰り返されるんですよ。それも定点カメラで。ワンシーンワンカット。
簡単に言ってしまえば、世の中にはいろんな人がいるってことですかね。辛い現実を過ごしている人もいれば、幸せそうな人もいます。悲劇は長く続かないし、喜劇ばかりの世界でもない。人生いろいろ。人間もいろいろ。そう考えたら、ある意味シンプルなメッセージとも受け取れる気もします。
邦題はだいぶ変わってしまっていますが、原題を直訳すれば『無限について』(邦題考えた人、逆にすごいw)。監督は、はるか昔から人類に影響を与えていた絵画に着目し、それが「人間は年齢や時代を超えて皆似ている存在なのだということを教えてくれます」と説いています。タイトルにある"無限"とは、人間の存在についての"果てしなさ"を示しているのだそう。
うーん、なるほど?
ちょっとよくわからないですね?
かなり思想的な映画なので、僕は幸い平気でしたが、人によっては確実に寝ちゃうと思います(笑)
こういうものでも映画になるんだなって思うような映画でした。
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