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天地を揺るがす超魔術と巨大怪獣の殴り合いだった『白蛇:縁起』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:98/161
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アニメ
アクション
ラブストーリー
仙術
蛇
輪廻転生
【あらすじ】
『白蛇:縁起』は中国の四大民間説話の1つ『白蛇伝』の前世の話。
晩唐の時代、国師が民間人に蛇を大量に捕獲させていた。白蛇の妖怪「白」(見た目は人間の美少女)は国師を刺殺しようとしたが失敗。彼女は逃亡の末、記憶をなくしてしまったものの、捕蛇村の少年「宣」に救われる。
「白」の記憶を取り戻すため、2人は冒険の旅に出る。その旅の中で2人は恋に落ちるが、白が白蛇の妖怪ということも明らかになってしまう。
一方、国師と蛇族との間に激しい戦いが始まろうとしていた。2人の恋に大きな試練が待ち受ける。
【感想】
中国産のフル3DCGアニメーション映画です。最近、中国のアニメが劇場公開されるケースが増えているように感じますね。『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』(2019)や『ナタ転生』(2021)など。
<ストーリーはわかりやすいアクションラブストーリー>
本作は中国で有名な『白蛇伝』という説話をモチーフにした話です。白蛇の妖怪である女性と人間の青年の冒険と恋路を描いた話ですね。ストーリー自体はテンポがいいというより、やや急ぎ足に進んで行く印象ではあるんですが、お話自体はシンプルなのでわかりやすいかと。とにかく、白の記憶を取り戻すことと、彼女を狙う者たちとのドッカンバトルがメイン。
<クオリティの高い映像技術>
そして、僕が本作でウリだと感じているのがCGのクオリティです。今回はヒロインが蛇に変身するので、素早くヌルヌルとした動きや尾っぽの振り回しなど、なかなか斬新な戦い方なんですが、そのアクションは斬新だと感じました。しかも、国師が超魔術(ここでは仙術と呼ばれている)の使い手で、彼が繰り出す強力な魔術の数々がド派手すぎてメッチャカッコいいんですよ。もはや始終ゲームで遊んでいるかのような感じなんですけど、天地を揺るがすほどの巨大な技は中二病にはたまらないですね。まあ、キャラクターデザインは中国っぽいので好みはあるかもしれませんが、日本でも受け入れられやすそうなデザインで、僕は好きでした。
<過去の映画を思わせるシーン>
あと、けっこういろんな映画を彷彿とするシーンが多いのも特徴的でした。国師が従える軍と蛇一族の乱闘は、まさに『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)の決戦シーンでしたし、白とその師匠が巨大化して戦うシーンは『ゴジラvsコング』(2021)並みの勢い。さらには『タイタニック』1997)を思わせる構図まで。所々、ディズニーやピクサーみたいに感じるところもあるので、映画好きな人ならピンと来るところはあると思います。
<その他>
全体的に、けっこうトントン拍子に話が進んで行くので、あんまりキャラクターへの感情移入はできませんでしたが、最後まで観ると大冒険の中にロマンチックさもしっかり入れ込んでいて、上記のいろんな映画の要素も踏まえると「幕の内弁当」っていう感じがしますね。なので、出ている吹き替えの声優さんが好きなら観てもよいかと。
ちなみに、続編もあるんですが、日本で公開するかはまだわりませんねー。