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大事なところの説明が何もなく「???」だった『アーヤと魔女』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:155/178
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アニメ
ジブリ
魔女
【あらすじ】
「子どもの家」で育った10歳の少女・アーヤは、何でも思い通りに、何の不自由もなく暮らしていた。
そんなアーヤの前の現れたのは、ベラ・ヤーガと名乗るド派手な女と、マンドレークという長身男の怪しげな2人組。アーヤは彼らの家に引き取られることになる。
魔法を教えてもらうことを条件に、ベラ・ヤーガの助手として働き始めるアーヤ。でも、こき使われるばかりで、ひとつも魔法を教えてもらえない。
生まれて初めて自分の思い通りにならないことを悟ったアーヤは、魔法の秘密を知る使い魔の黒猫・トーマスの力を借り、反撃を始める……!
【感想】
久しぶりのジブリ最新作です。ところがどっこい、あまり期待していくと、ちょっとがっかりしてしまうかもしれません。
<すべてが謎を残して終わる>
まず、今回の映画はこれまでのジブリ作品と違い、初めての3DCGアニメーションになっています。それゆえ、キャラクターデザインも作品の雰囲気も今までのものとはだいぶ異なる印象です。これを受け入れられない人もいるでしょうが、昨今いろんなアニメがあるので、僕はそこまで気になりませんでした。
問題はお話の内容です。
母親がアーヤを捨てた理由は?
捨てておいてなぜ会いに来た?
彼女が12人の魔女から追われている理由は?
アーヤの母親たちがバンドを解散した経緯は?
そういう肝心なところは一切語られないんですよ。だから頭の中が「?」だらけで。淡々とアーヤのこき使われている日常が映し出されるのみなので、ストーリーもキャラクターもよさが全然伝わって来なかったんですよね。
<CGのクオリティもハリウッドのそれと比べると見劣りしてしまう>
3DCGもキャラクターデザインも、それ自体は受け入れられますと先ほど書きました。ですが、昨今はディズニー、ピクサー、ドリームワークスが同じように3DCGアニメーション映画を出してきてるじゃないですか。それらと比べてしまうとね、、、やはりクオリティに差があることは否めませんよね。25年前の『トイ・ストーリー』(1996)と同じぐらいには見えましたね。まあ絵本っぽい感じはするので、子供は楽しめるのかもしれませんが。。。
<その他>
とにかく謎が多すぎてわからないことだらけな本作。事前にテレビシリーズがあるか、この映画の後に続きをやるかなどして、補完的なものがないと、この映画単体ではあまりにも穴だらけな気がします。決してつまらないわけではないんですけどね。。。
ただ、後から調べてわかったのですが、この作品はそもそも未完のまま作者が亡くなったようなんですよね。ということは、原作でもここまでなのでしょうか。ちなみに、原作者は『ハウルの動く城』を書いているダイアナ・ウィン・ジョーンズです。
ジブリ好きならそれだけで観に行くのもいいですが、それなりの覚悟は持った方がいいかもしれません(笑)