ヤクザ以上にヤクザな刑事『孤狼の血』
いやー、これは面白い!!
極道系映画で、まさか泣くとは思わなかった。。。
役所広司がもう本当に役者だなと。
『陸王』のときの優しいこはぜ屋の社長とは打って変わって、
クッソおっかねぇ刑事役。
極道ばりの凄みに、法律無視のムチャクチャな捜査の連続。
取調中に一発ヤッちゃうほどのテストステロン出まくりおっさん。
ここだけ見ると、すげークズ感あるんだけど、
実はものすごく愛のある役。
人使いは荒いけど、その根底には「人を守りたい」という想いがある。
広島大を出た、いわゆるインテリ寄りの
ペーペーな松坂桃李との絶妙なバディ感もあって、
彼に対する愛に涙しました。
その愛が、姿形は違えど、
『陸王』のときの役どころに通ずるものがあった気がする。
ちなみに、ピエール瀧に音尾琢真と『陸王』メンバーも揃ってます。
2人とも顔が怖いから、ああいう悪役すっごく似合う(笑)
2時間という限られた時間の中で、
血肉噴き出るグチャミソした極道感をベースに、
役所広司の粗暴ながらも愛のある人となりを
きちんと印象づけられているからこそ、
松坂桃李が後を継いで行く流れも胸に熱く来るものがあったし、
ただの極道なだけじゃない人間ドラマとして魅力を感じたし、
ドンパッチメインの『アウトレイジ』とは違う、
より深みのある映画になり得たんだと思う。