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人生の選び方を教えてくれる『水上のフライト』


【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
 配給:KADOKAWA

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:89/174
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

自分の実力に絶対の自信を持つ高慢な藤堂遥(中条あやみ)は、走り高跳びで世界を目指し、将来有望なスポーツ選手として活躍していた。

しかしある日、不慮の事故に遭い、一命はとりとめたものの脊髄を損傷し、二度と歩くことができなくなってしまう。将来の夢を絶たれた遥は、心を閉ざして自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられ、パラカヌーという新たな夢を見つける。

きらめく水面を背景に、母の愛、淡い恋心、恩師との約束、そして、大切な人の想いを乗せて、どん底から道を切り開いていく。

【感想】

邦画でこういうの、果たして面白いのだろうか、、、っていう不安はちょっとあったのですが、実際に観てみたら想像以上によかったです。話自体はフィクションなんですけど、脚本家の土橋章宏さんが、実在するパラカヌー日本代表選手(瀬立モニカさん)との交流を通じて作り上げたものになります。

物語冒頭で事故に遭ってどん底に陥るというスタートから、パラカヌーの道でがんばろうとする過程は、単なる青春モノやスポ根モノとは違い、人生において道はひとつじゃないということを示してくれるようでした。行きたかったところには行けないかもしれないけど、行くべきところにはたどり着けるっていう感じで。

もともと走り高跳びで世界を目指せるレベルだったがゆえに高慢だった遥が、事故に遭ったことでいろんな人の支えを得てパラカヌーに道を見出せたことで、まわりに感謝するようになるっていう性格の変化も印象的でした。

まあ、振り返ってみれば、内容的にはオーソドックスなものではあるんですけど、変に恋愛を前面に出さず、スポーツをメインにした話になっているのがいいですね。やっぱり体を動かすっていう行為は、主人公の気持ちや行動、環境の変化が目に見えるのでとてもわかりやすいですし、僕自身も個人競技をやっているからか親近感を感じました。

ホント、思ったよりよかったです。


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