つまりは言語オタクで同人サークルに入ってたJ・R・R・トールキンの半生がわかる『トールキン 旅のはじまり』

2019年公開映画144本中98位。

あの『ホビット』や『指輪物語』の作者、
J・R・R・トールキンの半生を描いた作品です。

簡単に言ってしまうと、彼はオタクでした(笑)
「好きこそものの上手なれ」と言うべきか、
小さい頃から言語が大好きで、
自分でオリジナルの言語を作ってしまうほど。

そこにお話をつけて、挿絵を入れて、
ってことをずっとやってて、
オックスフォードの言語学の教授に学び、
1937年に『ホビット』を出版。

小さい頃は、誰でも自分で物語を作ったり、絵を描いたりするけど、
さすがに、自分で言語を作ってしまう人は、そうはいないのではないか。
今のように、ゲームや漫画が溢れている時代ならまだしも。

でも、彼自身はかなりの苦労人だったんだよね。
子供の頃に母親を病気で亡くし、
必至の勉強の甲斐あってオックスフォード大学に入るものの、
成績不振で奨学金打ち切りの危機に陥り、
極めつけは第一次世界大戦の勃発。

子供の頃に、仲良し4人組で結成した“T.C.B.S.”という創作活動を行う、
今でいうところの同人グループみたいなものもあったのだけど、
そこのメンバーも2人は戦死、1人は帰還したものの精神を病んでしまい、
無事だったのはトールキンのみという始末。。。

幸い彼は、愛した人と結ばれ、
子供にも恵まれるのだけど、
映画のラスト、自身の青春時代や戦争体験を通じて、
仲間や愛、冒険をふんだんに詰め込んだ物語を書こうと決意する。

彼の口から出た言葉が「ホビット」。

この映画、
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズが好きな人なら見てもいいと思う。
原作者がどういう人生を歩んだのかがわかるから。

彼の壮絶な人生があってこそ生まれたあれらの作品だとは思うけど、
改めて考えると、こういう作品を生み出せる人と
そうでない人の差は一体何なのだろうか。
幼くして家族を失った人も、戦争で親友を亡くした人も、
別にトールキンだけじゃないのに、
『ホビット』や『指輪物語』を書けたのは彼だけ。

そもそも書こうと思ったかどうかというのもあるけど、
小さい頃からずっと続けられるほど好きってのと、
あとは才能なのかなー。
それに加えて、命がけの経験。
やっぱり、そういう非凡な人生じゃないとダメなのだろうか。

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