ありそうでなかったヒーロー×ホラーの『ブライトバーン/恐怖の拡散者』
2019年公開映画188本中81位。
スーパーヒーロー✖️ホラーという異色の組み合わせ。
スーパーマンのもうひとつの可能性を提示した、
ありそうでなかった設定が興味をそそる映画です。
不妊治療に励む夫婦のもとに、
ある日宇宙から謎の物体が落ちてきて、
そこに入ってた赤ちゃんをブランドンと名付け、
我が子として育てるってのが始まり。
(確かスーパーマンも赤ん坊のカル=エルが、
地球に飛ばされて拾われたのが始まりだった)
時は流れ、12歳になったブランドンは“特別な力”に目覚め、
ずっと養子だと嘘をついてきた両親への怒りを皮切りに、
人をぶっ殺しまくるように。。。
これまでの映画だとね、超人的なパワーを身につけたら、
大体がそれを正義のために使い、悪と戦うってなるんだけど、
実際みんながそうなるわけじゃないよね、
みんながそんな良心的なやつらばかりじゃないよね、
っていうのがこの映画の面白いところだと思う。
大金を手に入れて人が変わったとかって話もあるけど、
それと同じように、
超人的なパワーを手に入れたことで、
それを私利私欲のために使い出す人だっているだろうしね。
まあ、今回はそれが子供だったんだけど。
さらに、人の死に方がリアルなのも見逃せないポイント。
一般人が超人的な力とぶつかったら、
まあ、吹っ飛んで終わりってのがよくあるパターンだけど、
普通に考えたらさ、吹っ飛ぶほどの力を加えられたら、
そりゃグチャってなるよねって。
ここらへんの死に方は、
『ファイナル・デスティネーション』シリーズや、
今年の9月に観た『ヘルボーイ』に近いものがあるから、
スプラッター的なものがダメな人はダメだと思う(笑)
とにかく痛々しい。。。
マジでグッチャリしてる。。。
一番やばいなと思ったのがブランドンの叔父さん。
顎が。。。
隣に座ってた外人も“Oh my God...”
って言っちゃうぐらい。。。
でも、ある意味スカッとするところはあって。
人間生きていれば、「こんのクソ野郎、痛い目見やがれ!」と思ったり、
「僕を怒らせない方がいい。後悔するぞ」的なことを妄想したり、
そういうこと一度ぐらいはあると思うけど(あれ、ない?w)、
それを現実にしたという意味では、なかなか中二感溢れる(笑)
ただ、唯一気になったのは、
「そこまで怒る?」って思っちゃうぐらい、
人を殺す動機が弱いんだよね。。。
だから、あんまり感情移入できなかった。
例えば、長年辛いいじめに遭い、
もう死ぬしかないなってときに力に目覚め、
いじめっ子に復讐するとかの方がまだ共感できたかもしれないなー。
とはいえ、設定自体は面白いから、
次回作あるなら期待したい。
なんか、ユニバース化の構想もあるとかないとか。
ちなみに、洋画にしてはめずらしく「楽天」のロゴが。
出資してるんかな。