人生の一コマ 第5話
第三子の妊娠は心に余裕があった。
何故なら
人生は起こる事を真摯に受け止め続けるしか無いと
思っていたからだ。
胎児も元気に成長して
兄妹が楽しんでいる時には
お腹の中で動き回る。
私が湯船に浸かりホッとしている時のこと。
「右手をパタパタさせてみて」と
リクエストしてみた。
「あ!」
「左手をパタパタしてみて」と
リクエストしてみた。
それは、右手と左手になっていた。
次に「右足をケタケタしてみて」と
リクエストをしてみた。
「右足!」
次に 「左足をケタケタしてみて」と
リクエストをしてみた。
右足と左足になっていた。
これは、二人だけの楽しい時間となった。
そして 胎児は全てを理解しているんだと安心した瞬間でもある。
この子も第一子や第二子のお産と同様、自分の人生の予定を
産まれて私の胸に顔を埋めた瞬間にハッキリと見せてくれた。
3人の個性を見失わないよう
人生の一コマがスタートした。