宮田工業とモリタの合併と商標権の移転
先日、家庭での火災に備えて家庭用消火器を買いました。
その際、消火器に記載されている会社名が「モリタ宮田工業株式会社」でした。
あれ??
宮田工業って、モリタと合併したの??
と思いました。
というのも、私が育った神奈川県茅ケ崎市には、当時、宮田工業の本社工場があり、自転車と言えばミヤタ、消火器と言えばミヤタだったのです。
一方のモリタは、消防車で有名です。
私はこれまで知らなかったのですが、宮田工業は1959年からパナソニックのグループ会社になっていて、2008年にモリタが宮田工業の株式の公開買い付けを実施したときに、モリタの子会社になったんですね。
そして、2014年に、同じくモリタのグループ会社「モリタ防災テック」と宮田工業が合併して、モリタ宮田工業ができたということです。
なお、宮田工業の自転車部門は、ミヤタサイクルとして、台湾の自転車メーカー「メリダ」のグループ会社になっています。
小学生時代から近所にあった会社がこうやって変遷していくのを知るというのも感慨深いものです。
さて、気になるのは、ブランドの行方です。
通常、企業が合併すると、商標権などの知的財産権は、合併後の会社に譲渡されたりしますが、今回のような合併でも権利の移転手続きがなされているはずです。
そこで商標に関して調べたところ、モリヤ宮田工業は、商標権を18件保有しており、うち5件が合併後の出願、6件が旧宮田工業からのもの、7件が旧モリタのからのものでした。
いずれの権利も、指定商品は消火器に関連するものです。
宮田工業は自転車事業もやっていたわけですが、当然自転車関係の権利は含まれません。
ただ、モリタ宮田工業の会社のロゴは、「MORITA」の文字をあしらった以下のロゴです。
このロゴマークについて、モリタ宮田工業は商標権を保有していません。
どういうことか、というと、
このロゴマークについては、商標登録第4363778号として、モリタホールディングスが保有しています(以下のロゴマーク)。
会社のメインとなる商標権は持ち株会社が管理することが多いのでこのような対応になっているのでしょう。
ということで、合併と商標権の移転のお話でした。
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