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踏み台の製作 ~⑤塗装・完成編~
日曜大工の踏み台シリーズ第5回目、いよいよ最終回です。
前回、研磨作業をご紹介しました。
今回は、塗装をしていよいよ完成です!
塗装は、ステインで着色してつや消しニスで仕上げる方法です。
ステイン塗り
使うステインは、和信ペイントのポアーステイン「オールナット」です。
和信ペイントの水性系塗料は匂いもなくて扱いやすく、かつ、人体への影響も少ないので子供が使うものへの着色には最適だと思います。
まず、ステインと水とを1対1の割合で薄めます。付属品のカップのメモリを使えば簡単に計量できます。
少量でも2倍に薄めて広い範囲を塗れます。
これをハケにつけて塗っていきます。
このとき、塗装面が必ず水平になるようにして塗っていきます。
そうしないと塗料が垂れて痕になってしまいます。
そして、乾かないうちに布で円を描くようにして拭き上げていきます。
すると、予想外に灰色っぽい色にビビりました。
茶色の素敵な木目調になると思っていたのに・・・。
すぐさま発注主である知人に「アンティーク調の仕上がりだぜ」とごまかしの連絡を入れておきました(笑)。
なお、塗装したい面とは違う面にもハケの毛が当たって塗料がついたりした場合は、後でムラにならないように、その都度ボロ切れで拭いたほうが良いでしょう。
<一回目の塗った後>
そして乾いたら再度同じように1対1に薄めたステインを塗ります。
<二回目の塗った後>
最後に仕上げとして、ステインと水とを1対2の割合で薄め、ハケは使わずに布につけて塗り込んで、着色は終了です。
<三回目の塗った後>
ニス塗り(つやあり)
次はニスです。
最終的にはつや消しニスで仕上げるのですが、このままつや消しニスを塗ると、つや消し成分が木の表面に出てカビのように見えるとの説明があったので、最初に通常の透明クリヤーを塗ります。
今回も信頼の和信ペイントの水性ウレタンニス「透明クリヤー」!
ニス塗りは表面をあらかじめ240番くらいのサンドペーパーで研磨して行うのですが、すでにステイン塗装前に研磨を十分しているのでそのままニスを塗って大丈夫です。
・1回目のニス塗り
ニスと水とを1対1の割合で薄めます。
そしてステイン塗りの時と同様にハケで塗っていきます。
1回目のニス塗りはニスの染み込みを止める目的なのでほとんど見た目は変わりません。
<1回目塗った後>
そして、完全に乾いたら400番のサンドペーパーで全体を軽く研磨します。
強く研磨するとステインの着色がなくなっちゃいますので、あくまでも軽くです。研磨後は削りカスをボロ切れで綺麗に拭き取ります。
・2回目のニス塗り
次に2回目のニス塗りも同様に1対1で薄めたニスを塗ります。
若干ツヤが出てきました。
<2回目塗った後>
そして完全に乾いたら400番のサンドペーパーでかるく研磨します。
・3回目のニス塗り
3回目のニス塗りも同様に1対1で薄めたニスを塗ります。
いよいよツヤに深みが出てきました。
<3回目塗った後>
完全に乾いたら、今度は800番の耐水ペーパーを水を使わずにそのまま使って軽く研磨します。
・4回目のニス塗り
4回目のニス塗りは、若干ニスを薄くしてニスと水を1対2の割合で薄めて、同様にハケで塗ります。これでもうツヤツヤのすべすべになりました。
<4回目塗った後>
つやありのニスの塗装作業は終了です。
ニス塗り(つや消し)
最後のニス塗り工程です。
和信ペイントの水性ウレタンニス「つや消しクリヤー」を使います。
最後の工程では、より表面をなめらかにするために、ニス塗り前に2000番の耐水ペーパーを使用して水研ぎをします。
耐水ペーパーを水に浸して、濡れた耐水ペーパーで踏み台の表面を磨きます。
そうすると、研ぎカスで下の写真のように一気にボロく見えるようになります。でも気にすることはありません。
・1回目のつや消しニス塗り
ニスと水とを1対2の割合で薄めます。
そして、今回はハケを使わず、ボロ切れ(タオル地は毛が抜けるので向きません。古いTシャツのようなものが良いと思います)にニスを付けて塗ります。
ニスはつや消しですが、濃度が薄めのためか、つやが結構残りました。
そして、完全に乾いたら、再び、2000番の耐水ペーパーで軽く水研ぎをします。
・2回目のつや消しニス塗り
これで最後のニス塗りです。
ニスと水とを1対2の割合で薄め、1回目と同様にボロ切れにニスを付けて塗ります。
若干ツヤが抑えられて上品な仕上がりになりました。
これで塗装工程は終了です。
仕上げ
ニスが乾いたら布で軽く磨いて、脚の部分に傷つき防止のシートを貼って完成です。
無事に納品して、喜んでもらえました。
さいごに
これまで5回にわたって踏み台の製作方法をご紹介しました。
自分でデザインして、一つの物を作り上げるというのは、実に楽しく、前向きな気持ちになれる活動です。
この記事を通じてDIYを楽しむ人が増えたら嬉しい限りです。
ありがとうございました!