前回、「お弁当屋さんとアプリ開発会社ではビジネスモデルが異なる」ということをお話ししました。「そんなことわざわざ言われなくてもわかっているよ!」と思われた方もたくさんいらっしゃることでしょう。
企業にせよ、副業にせよ、売り上げ以上のコスト(材料費・人件費等)がかかってはいけません。コストをいかに下げるかが重要です。みなさんのお財布と同じです。収入より生活費の方が高くては暮らしていけません。
ここでは特に小さな会社・副業の人の目線でお話ししましょう。大企業のように資金も人材も豊富なところではなく、限られた人材・お金でやりくりしているビジネスについてです。
お弁当屋さんの場合、注文がくれば、すべての人に対してお弁当を作らなければなりません。お弁当を作らずに販売することはできません。つまり、1つ販売するために、必ず「お弁当の材料費(野菜・肉・米)+人件費+パッケージ+家賃・光熱費等」が必要になります。1つの注文の日も、100個の注文の日も、いくつ注文あっても作らなければなりません。お休みができるのは、注文のない日だけです。しかし、その日は売り上げゼロです。
これに対し、アプリ開発の場合、開発中は売り上げゼロです。その間は、「プログラミング講座」などを開いて稼ぐことは可能ですが、アプリ自体で売り上げは立ちません。しかし、アプリがリリースされると状況はガラリと変わります。販売されると売り上げが立ちます。お客様が増えれば売り上げは右肩上がりで増えますが、開発コストは比例して上がるわけではありません。ここがお弁当との一番の違いですね。お弁当の場合は、お客様毎に野菜・肉・米などが必要ですが、アプリの場合はお客様毎に準備するものはありません。
特に小さな企業(副業も含めて)の場合、人材・お金が限られています。つまり、「効率よく人材とお金を活用し、最大の利益を得る」ということを考えなければなりません。そうすると「毎日製造する必要があるのか、それとも1回製造すればいいのか」という点は大きな問題になります。
毎日製造しないといけない商品の場合、毎日商品を作り販売し……の繰り返しになります。100個のお弁当を作ることができる企業に100個以上のお弁当を作ることを求めるのは難しいものです。つまり売り上げの上限が決まってしまうということです。また、スタッフが急病になった場合など、商品を作ることができなくなるというリスクがあります。その時、売り上げは失います。注文された商品が納品できないということで信用も失うかもしれません。
それに対しアプリ開発の場合、1つの商品が安定的に運用すれば、2つ目の商品を作ることができます。そしてそれが完成しリリースすると、売り上げが増えます。更に3つ目、4つ目と商品を増やすことも可能です。つまり限られたコストと人材でも売り上げを増やすことができるのです。開発している時にスタッフが急病になった場合、開発の遅延はあるかもしれませんが、リスクは限定的でしょう。
(もちろん、誰も買ってくれないアプリではいけません。また、メンテナンスやバージョンアップが必要です。)
このように、「どのようなビジネスモデルを選ぶか」で、あなたのビジネスが未来が異なるのです。特に副業の場合、あらかじめこの点を考えておかないと、ビジネスがうまく回らなくなってしまう可能性があります。「まったく利益が出ないのに副業が忙しすぎて、ついに本業に影響が……」とならないようにしないといけません。
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