進化の鍵は〝今の常識を覆せるか?〟
マーケティングは商品ありきでなく、まず顧客ありき。前回そんなお話をしました。
★ウクライナの見事なマーケティング戦略
〝常に顧客のニーズを汲み上げ、対応し続ける〟ことが、商品の改良・進化・差別化には欠かせません。そして、最も迅速に実行した企業が、ヒットを飛ばせます。
私がそれを如実に感じた 最近の事例が、ソニーの新型ワイヤレスイヤホン。
これ、ホントに驚きました。従来のイヤフォンの常識を、完全に覆してるから(゚o゚;;
そう、〝穴あき〟のワイヤレスイヤホン。
えっ⁈周囲の雑音が入っちゃうじゃん!!
そう突っ込みたくなります。私も最初そう思った。でも説明を聞いて、完全に納得(^^;;
これまでの主流は〝ノイズキャンセラ〟など、いかにして雑音を排除して音楽に没頭させられるか?その部分での競争がメインでした。
ところが、これは完全に真逆の発想。むしろ周囲の音が聞こえるように、穴を空けてるんです。
一体なぜ? 何のために??
はい、答えは〝ながら聴き〟(*゚▽゚*)
日常の生活をしながら音楽やラジオを聞きたいというニーズが、若者中心に ここ数年 拡大しているそうです。コロナ禍も大きな要因。
通勤・通学時、自宅でのテレワーク・オンライン授業 など、イヤホンを〝つけっぱなし〟で過ごすスタイルが浸透しつつある。
そうなってくると、耳を完全に塞いでしまう従来のイヤホンは使いづらくなる。だって外部の音を遮断してるので、話しかけられたりしたら、いちいち外さなければならない。臨場感・没入感を狙った機能によって、逆に不便が生じてしまう訳です。
ソニーさんはこの変化を見逃さずに、機敏に対応した。それが、先の〝穴あき〟形状。ニーズに寄り添える形状を研究し、いち早く開発・投入しました。
しかも狙いはそれに留まらない。周囲の音が聞こえるからこその〝街歩きしながらでも使いやすい〟という特徴を、もっと有効に生かせないかと考えた。
それが、ポケモンGOなど他のゲームアプリとの協業です。イヤフォンをつけて音声も聴きながらゲームに参加できることで、これまでにない〝より没入可能なAR体験〟という新たなシーン開拓までも狙ってます。
イヤフォンの価値を、従来の〝臨場感や没入感〟から、〝常時装着によるメリット〟へと完全にシフトチェンジした。この大胆かつ逆転の発想。まさに イッツァ・ソニー!!(*゚▽゚)ノ
現状の成功に甘んじてたらこの思い切ったチャレンジできまへん。市場の変化に敏感に、常に進化を目指すSONYさんだからこそ。世界初のウォークマンで〝音楽を持ち歩く〟を実現した1979年。それから40年余り。時代の先端をゆく新たな製品を、また見事に生み出しましたね。
最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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