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「感謝」を伝えきる。#未来のためにできること

小学生の息子は「感謝」の達人だ。



どんな些細なことでも、相手に
屈託なく「ありがとう」と言える。


親として誇らしい…が
ハッと我が身を省みる…


〝自分は常に感謝できてるか?〟
〝言葉に出して伝えているか?〟


そんな意識で生活を見直すと
ダメな己が見えてくる…


家族や友人に対して
職場の同僚に対して
取引先に対して


このあたりは「できている」と思う。
自分の生活に直結する相手だから。



では「できていない」相手は、誰か?


スーパーやコンビニの店員
飲食店の接客係
タクシー運転手
宅配サービスの配達員
家電の修理にやってきた業者


みな〝その場限り〟の人たち



「じゃあ仕方ないやん」


内心そう開き直ろうとした矢先…
ある重大な事実に気付く。


この人たちの、もうひとつの共通点…


それは「私がお金を払う側」だということ。



〝こっちが払ってるんだから〟

その尊大な意識こそが
「感謝」を妨げてる真犯人…
ではないか?



情けない…
勘違いも甚だしい…


〝それを買いたい〟
〝サービスを受けたい〟


望んでいるのは私であり
提供してくれている相手なのに…


私は、見合う対価として
お金と交換してるだけ。


当たり前のように存在する
どんなモノもサービスも


作り、供給し、届けてくれる人がいる。
そのお蔭で、便利な暮らしができるのに…


半世紀も生きて、それに気付けないとは…
いや、半世紀の年月が忘れさせたのか…



息子に合わせる顔がない…
かくして私の〝行動改革〟が始まる。



目指すは…どんな人にも笑顔で
「ありがとうございます」を伝えきる。


が、やってみて、難しさを痛感。


ぎこちない喋り…
引きつる笑み…


鏡の前で笑顔特訓。就職活動以来だ…


「ありがとうございます」では物足りず
頑張って、もう一言を捻り出す…


「暑い中、いつも助かってます」
「美味しかった。ご馳走様です」


嘘臭くならないように…
でもちゃんと伝わるように…


どの言葉が、この人にとって
一番嬉しいのだろう…?


想像を巡らせる。
感謝の語彙を増やしたい。



数ヶ月続けると、様になってきた…
笑顔の出番が増えた…


すると…変化が起こる。


相手も時折、笑顔を見せ
言葉を返してくれることが…



喜んでくれると、私も気分がいい。



そうか!「感謝」は自分に戻ってくるんだ!



これを忘れず、もう半世紀、生きてやる。
大丈夫。もう絶対に忘れない。


だってウチには
小さな〝達人〟がいるんだから…



未来のためにできること…
それは「感謝を伝えきる」


これから出会うすべての人に。
どんなときも。いつまでも。

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