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募集マーケティング解説!第2章④学校は何を提供しているのか?

前回はターゲットのお話をしました。
では、ターゲットに対して学校は何を提供しているのでしょうか。
まだ前回を読んでいない方はこちらから

1.価値とはそもそも何なのか?

価値とは何なのかという理解から始めましょう。
『価値』とは、選択される根源的な理由です。
マーケティングの本によく出てくる例だと
「4分の1インチの穴が開けられるドリルを買った人はドリルが欲しいのではなく、4ぶんの1インチの穴が欲しいのである」

2.価値を学校の事例をもとに解説

ん?ん?となった方。学校を例にしますね!
入学した在校生にアンケートを取ったりしていますか?集計も回答者も楽だから選択肢方式が多いと思うのですが、こんな回答はないですか?
・就職に強い
・資格取得のサポートがしっかりしている
・設備が綺麗

などなど。
これらを見て
「なるほど〜、じゃあ就職率を高くしよう!」
「資格取得したいんだなー」
「設備が古いところもどんどん綺麗にしなきゃ!」
それは間違いではないのですが、そもそも何故ターゲット(以下高校生とします)は就職に強いと良いのでしょうか。

高校生が「就職が強い学校」を選ぶ根源的な理由
【就職できるか不安だから、この学校なら就職できそう】→安心感
【大手企業に就職実績豊富だから自分も大手企業に入れるかも】→期待感
そんな目に見えない感情があります。これが根源的な理由、つまり価値です。
上記の例だと高校生はこの学校で勉強したいのではなく、将来就職できるか不安な気持ちを安心させてくれる価値を買ったのです。

3.価値は目に見えずらく、陳腐化もする

高校生たちにどんな価値を提供するのか。
それは【ターゲット設定した今の高校生達が何を欲しているのか】
これを見つけ出すことです。前章で述べてきたように、ターゲットを絞る事で沢山ある価値から、的を絞る事で選択される価値も絞られる。
価値は目には見えずらいですし、ターゲット当事者ですら認識していない事が多いです。だって誰がお店に行ってドリルではなく、穴が欲しいからそれを開けられるドリルが必要で欲しい、なんて事を考えて買い物へ行きますか?
皆んな無意識のうち、自分が本来求めている価値を分かりやすくモノや製品に置き換えて捉えていますので、それこそアンケートを取るだけでは本当に求めている価値は見えないのです。

そして価値は陳腐化しますし、重要度も変化します。
例えば、スマートフォンが出てきて15〜20年近く経つと思いますが、今のスマホに求める価値と誕生当時求める価値って違いますよね?
そして、高校生も年代によって、つまりその当時の環境や社会背景によって求める価値も変わって
今やそれは昔のことように陳腐化されるのです。

同様に重要度も変化します。
大学や専門学校では、就職率、偏差値が高いなどからくる就職できる安心感や大手企業へ就職できる期待感が強い提供価値だったと思います。
しかし【自分らしさ】という新たな価値の重要度が上がってきていると感じています。
それは自分が挑戦したいことができる環境であったり、自分スタイルで学べる自由度の高い通信制の人気です。
今まで強かった価値も、別の価値を生み出す事で弱いポジションへと追いやられてしまう事があるのです。
皆さんの学校はどの様な価値を提供しますか。

次回は今までのまとめです!
第2章を振り返りましょう!




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