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受験生応援お菓子の定番に!キットカットのマーケティング戦略

こんにちは、ハルです。

今は受験シーズン真っ盛りですね📗
この時期になると、スーパーやコンビニで「キットカット」をよく見かけます🍫

CMやSNSでも、受験生を応援するメッセージとともに登場し、「受験=キットカット」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

実は、キットカットが日本国内でここまで浸透するまでには、ある大きな転機がありました。

もともと日本市場では、今のような大ヒット商品ではなかったのです。
しかし、ある「偶然の発見」がきっかけで、受験生に愛されるお菓子へと変貌を遂げました。

今回は、キットカットがどのようにして日本で成功し、今もなお多くの人に愛され続けるブランドになったのか、そのマーケティングの仕掛けを詳しく解説します!✏️


キットカットを生んだのはどんな会社?

キットカットを製造・販売しているのは、スイスに本社を置く世界的な食品・飲料メーカー「ネスレ(Nestlé)」 です。

ネスレと言えば、「ネスカフェ」ですよね☕️
コーヒー好きの私はネスレの「バリスタ」を愛用しています!

ネスレは1866年に創業し、「ネスカフェ」「ネスプレッソ」「ミロ」 など、さまざまな人気ブランドを展開しています。

チョコレート菓子の分野では、「キットカット」が特に有名です。
サクサクのウエハースをチョコレートでコーティングしたシンプルな構造ながら、世界中で愛されています。


キットカットはどこで生まれたのか?

キットカット1935年、イギリスで誕生しました。

もともとは「チョコレート・クリスプ」という名前で販売され、1937年に「キットカット」に改名されたそうです。

名前の由来には諸説ありますが、イギリスの「キットカット・クラブ」(18世紀の社交クラブ)に由来するとも言われています。

発売後、イギリス国内で大ヒットし次第に世界中に広がっていきました。


キットカットが日本でヒットするまで

キットカットが日本に初めて登場したのは1973年です。
当初は、ネスレの日本法人である「ネスレ日本」が輸入販売を開始しました。

しかし、当時の日本では 欧米風のチョコレート菓子がまだ浸透しておらず、キットカットも特別注目されることはありませんでした。

日本のお菓子文化では、和菓子や軽いスナック菓子が主流だったため、ウエハースをチョコレートでコーティングした外国風のお菓子は、消費者にとって馴染みが薄かったのです。

その結果、販売開始当初の売れ行きは思ったよりも伸びず、市場での存在感もあまり大きくありませんでした。

そんなキットカットに転機が訪れたのは 2000年代初頭でした。

九州のとある販売担当者が、地元の高校生たちが「キットカット」を 「きっと勝つ」と発音し、験担ぎとして受験前に食べていることに気づいたのです。

「受験生向けのマーケティングに活かせるのでは?」

この発見をもとに、ネスレ日本はキットカット「受験生応援お菓子」としてブランディングすることを決定しました。

ここから、キットカットのマーケティング戦略が大きく変わっていきます。


キットカットの成功を生んだマーケティング戦略

ネスレ日本は、「きっと勝つ」という語呂合わせを活かし、受験生とその家族をターゲットにした施策を次々と打ち出しました。

💪「がんばる人にキットカット」キャンペーン

がんばる人にキットカット」というスローガンを掲げたキャンペーンを開始。
これにより、キットカットは「受験のお守り」としてのイメージを確立しました。

🈴「合格祈願パッケージ」の登場

通常のパッケージとは別に、受験シーズン限定で「合格祈願デザイン」のキットカットを発売。
パッケージには「がんばれ!」などの応援メッセージが入っており、家族や友人が受験生にプレゼントしやすい仕組みができました。

📦郵送できる「キットメール」

キットカットに応援メッセージを書いて、郵送できる」という「キットメール」を2009年に導入。受験生の親や友人が気軽に応援の気持ちを送れる仕組みを作りました。

⛩️全国の神社とのコラボ

受験生が訪れる神社とコラボし、キットカットをお守りのように販売する施策も展開。例えば、太宰府天満宮(学問の神様として有名)とコラボした「合格祈願キットカット」が話題になりました。

こうした戦略が功を奏し、キットカットは「受験のお供」としてのポジションを確立。
売上はキャンペーン開始から大幅に増加し、大ヒット商品へと変貌を遂げたのです。


現在のデジタルマーケティング施策

現在、キットカットはデジタルマーケティングにも力を入れています。

📱SNSでの応援キャンペーン
 👉#きっと勝つ #キットサクラサクよ、などのハッシュタグ活用
👩インフルエンサーとのコラボ
 👉受験生向けのメッセージ発信
🍶限定フレーバーの展開
 👉日本酒や抹茶など話題性のある味を販売
💻オンラインストアでのオリジナルメッセージ入りキットカット販売
👉限定感、特別感のある商品で付加価値をつける

このように、時代の変化に合わせて戦略を進化させています。


キットカット成功から学べること

キットカットの成功は、マーケティングの視点で多くの学びがあります。

☑️ローカライズの重要性
 👉日本独自の「受験応援」というテーマを活用
☑️偶然の発見や気づきをマーケティングに活かす
 👉語呂合わせを戦略に
☑️デジタルとリアルを融合したブランド体験
 👉SNS施策、神社コラボ、郵送できるキットメールなど

キットカットは、日本市場において 「受験のお守り」 という独自のポジションを確立することで、大成功を収めました。

「その国、地域の文化に適したマーケティング」 を行うことは、ブランドの成長には欠かせません。

日常の中にある小さなヒントや気づきを活かし、マーケティングに取り入れる視点を大切にしていきたいですね!🙌

以下の動画では、キットカットを国内でヒットさせた仕掛け人・高岡浩三さんが、キットカットPRの秘策について語っています。必見です!🎥


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