週間サマリー(2023.10.09~10.13)
《米国》
株式市場
(週次)
1週間を通して、上昇基調となった。セクター別では、石油関連セクターがプラスに寄与、テックセクターがマイナスに寄与。利上げ観測の後退がテックセクター中心に好感し米株の上昇圧力となったものの、週後半は利益確定売り等で失速か。
(日次)
週初め9日の米国各種株価指標は上昇した。ハマスとイスラエルの衝突が原油価格を高騰させ、ジェブロンなど石油セクター中心に株価を押し上げた。10日も続伸。利上げ観測の後退が株式市場にプラスに働いたか。11日は、PPIが前回値よりも弱い結果となったことを受け、米国株式市場は下落でスタートも、金利の下落につられる形で値を戻した。12日は、米国CPI(対前年比)の発表を受け下落基調で始まったものの、途中押し目買いなども入り、値動きの激しい展開となったものの、総じて下げ相場となった。13日は利益確定売り等で売り優勢となり、下落し週を終えた。
金利市場
(週次)
1週間を通して、CPIの結果を受け、一時金利は上昇も、イスラエルとハマスの紛争による地政学リスクによる安全資産としての買い、FRBの利上げにハト派な姿勢が意識され、下落基調となった。イールドカーブは、逆イールドが深まる形となった。
(日次)
週始め9日の米債券市場はコロンバス・デーの祝日で休場だった。 10日の金利市場は、米国10年物国債利回りが18bpと大幅下落。
・FRB当局者によるハト派な発言により、利上げ見送りの観測が強まったため。
・中東の地政学リスクに備えた安全資産としての買いが殺到したため。
・地政学リスクの高まりを受けても原油価格の急騰が見られないため。
が要因と考えられる。
11日の米国金利市場は、短期ゾーンは上昇し、中・長期ゾーンは下落した。ここ数ヶ月、米国金利市場には警戒感が漂っていたものの、イスラエルとハマスの衝突という地政学リスクが意識された安全資産としての魅力が増し、長期中心の買いが入っていると見られる。12日の米国10年物国債利回りは、米国CPI(対前年比)の発表を受け個人消費に落ち着きは見られるものの底堅さが意識され、金利上昇圧力となり最大20bpと大幅上昇となった。13日は12日の金利市場の過熱感が意識され、幅広い年限で金利は下落となり週を終えた。
《日本》
株式市場
(週次)
1週間を通して、上昇基調となった。セクター別では、卸売業、製造業セクターがプラスに寄与、銀行セクターがマイナスに寄与。米国金利の下落が日本金利の下落圧力となり、製造業セクターが好感する形となったか。
(日次)
週初め10日は、上昇基調で週を明けた。前日の米国市場のリスクオンな姿勢が日本市場のセンチメントを改善させ、買いが優勢となったか。11日は、電気機器、輸送用機器セクター中心に上げ相場となった。原油価格の下落に加え、円安がこれらセクターに好感か。12日も続伸した。13日は米国株式市場につられる形で若干の下落基調となった。
金利市場
(週次)
1週間を通して、日本金利市場は下落基調となった。10年金利は、米国金利市場に追随する形となったか。
(日次)
週初め9日は、休場だった。10日は、米国金利市場につられる形となり下落。安全資産としての買いが入ったと見られる。11日は横ばい。12日は米国金利の後を追う形で下落。
《ドル円相場》
週初め9日は、ハマスとイスラエルの衝突が市場のリスクセンチメントを悪化させ、「有事の円買い」が入り、一時148.2円台まで円高が進んだ。10から12日は、円高が意識された押し目買いに加え、米国の金利が下落したことを受けて円売りが入り、ドル高基調に戻したか。加えて、夜21:00には米国CPI(対前年比)が発表され、予想を0.1%上回るも、前回値と同じ3.7%という底堅い結果となり、ドル買い圧力が増したか。
《原油》
イスラム組織ハマスとイスラエルの衝突は市場の新たなリスク要因だ。9日の米指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は前週末比で一時5%超上昇し、1バレル90ドルに再び迫った。また、米国の原油指標の発表もあり、12日の米国石油協会の週間原油在庫量、13日の原油在庫量共に原油の需給が緩和方向にあることが示された。
だんだん疲れてきました、、、
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