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生成AIの需要は従来のシリコンサイクルでは読み切れないが...

シリコンサイクルを理解することは、投資において非常に重要なポイントです。

半導体業界が持つ需要と供給の波に向き合い、適切な投資戦略を練ることでリスクを抑えつつ利益を最大化することが可能になります。

また、生成AIの普及がもたらす新たな需要の波も、シリコンサイクルに大きな影響を与えると考えられます。

本記事では、サイクルの中でどう動くべきか、そして生成AIがどのように影響するのかを見ていきたいと思います。

※シリコンサイクルがどのような物かについては、以下の記事をお読みいただければと思います。


1. シリコンサイクルと投資の戦略

サイクルを見極めることの重要性
シリコンサイクルにおいて、供給が需要に追いつかない段階では、半導体企業の株価は大きく伸びることが期待できます。これに投資することで、高いリターンを得るチャンスがあります。

しかし、需要が一時的にピークを迎え、供給が需要を上回り供給過剰になると価格の下落に伴って大きな損失を被る可能性もあります。そのため、サイクルを見極めることは極めて重要です。

頂上と底でどう動くべきか?
市場が楽観的になり、価格が高騰する局面では、あまりにも楽観的な見通しに振り回されず、冷静な判断をすることが求められます。

反対に、供給過剰によって価格が下がる局面では、一時的に市場が落ち込むことが予測されますが、長期的な視野で「買い場」と捉えることもできます。

特に成長余地が大きい革新的な技術を持つ企業は、需給調整のタイミングは絶好の買い場となるでしょう。

タイミングとしては1社の株価が下がっている時ではなく、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックなど株式市場全体が下がっているタイミングで投資することが理想です。


2. 生成AI向け半導体への影響

近年、生成AIの需要拡大が、半導体市場全体を大きく押し上げています。特に、AIのトレーニングや推論には高性能な計算能力が求められるため、NVIDIAのGPUなどが重要な役割を果たしています。

ただし、生成AI向けの半導体市場は急速に成長してきた新しい領域であり、そのためシリコンサイクルのような周期的な需要と供給の波を完全に予測するのは難しい部分があります。

とはいえ、半導体業界全体には供給過剰のリスクが常に存在します。半導体の生産には巨額の設備投資と長いリードタイムが必要であり、一度生産を増強すると、需要が減ってもすぐに生産を調整することが難しいのが現実です。

これにより、供給が需要を超えることで在庫が増加し、価格が下落する可能性があります。これがシリコンサイクルの波の一環として、市場全体に影響を及ぼすのです。

また、直近のASMLやレーザーテックなど、日本の半導体装置メーカーの決算やガイダンスによると、設備投資のピークは過ぎたかもしれないという見方が出ています。

これにより、半導体業界がどのように供給と需要のバランスをとるのかが、今後の市場動向にとって重要なポイントになるでしょう。

生成AIの需要が続く限り、需要の維持に対する期待はありますが、供給が増えすぎるリスクも見据える必要があります。


まとめ

生成AIの需要が旺盛である現在、半導体業界は活況を呈していますが、その性質上、供給過剰による調整局面がどこかで訪れる可能性は高いと思っています。

そのため余剰資金をすべて株式投資に回すのではなく、株価が下落した時のためにある程度ゴールドや現金で確保しておいた方が、リターンを狙うためにも良いでしょう。

それに株価下落時用の投資待機資金があれば、精神安定上も良いと思っております。(むしろ暴落を望むようになるかもしれません。)


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