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【11月26日】ベッセント「3本の矢」に市場は反応
市場の現在のトレンド
米ドルは、8週間連続で上昇していたが、ここで調整局面に入り、一部で利益確定売りが出ている模様。ドル指数は2年ぶりの高値から下落。
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米ドル円は、米国の長期金利が大幅に低下し、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢となっている。
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ユーロは、前日に最安値を更新したが、その後0.83%値を戻し反発。
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株式市場は、米国株は中小型株が上昇し、ダウ工業株30種も最高値を更新。
債券市場は、米国債利回りが低下し、リスクオンから安全資産へのシフトが確認される。
原油市場・ゴールドはは、地政学的リスクの緩和で原油価格とゴールドは下落。中国で金鉱脈発見との報道もあったが、事実かどうかは確認できていない。
暗号通貨市場は軒並み下落。ビットコインは100万円以上の下落を見せた。
朝方までの振り返り
トランプ氏によるスコット・ベッセント氏の財務長官指名
市場には「穏健派」と見られ、過度な政策変更リスクが緩和。
強いドル支持・関税容認姿勢も明らかであり、ドルの将来的な反発を示唆。現在の調整は一時的な可能性。
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ゴールドについては、これまでトランプ氏によるインフレ政策から、米インフレ再燃懸念で買い推奨であったが、ベッを人事に選ぶことにより、による経済・金融市場に安定をもたらすとの安心感が広がり、インフレ懸念が緩和した。
ECBの利下げ姿勢
センテノ・ポルトガル中銀総裁は25日、借り入れコストを2%近辺まで着実なペースで引き下げるべきだと述べた。
市場の意思
ドル売り優勢ながら、強いドル政策の継続可能性が意識され、調整的な動きと見られている。
中小型株やユーロ買いなど、リスクオン姿勢が維持。ドイツ経済はかなり悪化しており、ユーロ買いも一時的な可能性。
金融政策や地政学リスクに市場は敏感に反応し、地政学的リスク緩和から、リスクオフで買われていた金融商品の巻き戻しが起きた。
今後の推移
米ドルは短期的な調整の可能性が高いが、中長期的にはトランプ氏政策や利上げ期待で上昇再開の公算が大きい。
ユーロは反発基調だが、ユーロ圏の経済低迷とECBの慎重な利下げペースに依存。
株式市場は感謝祭前の薄商いを背景に一時的な上昇が継続する可能性。
現状で最も買われやすい通貨
米ドル・ビットコイン
現在はベッセント氏の影響で、一時的に過熱気味のトランプトレードの調整が起きている状況。明日の米PCEも控えていることから、大きくトレンドを作ることは期待薄。しっかりとした経済データを背景にした値動きに戻ってからのエントリーを心掛けたい。
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。