【10月1日】予想通りの経済指標なら年内50bp利下げ
現在の為替市場のトレンド
現在、ドル円は143円台後半まで買い戻されており、パウエルFRB議長が大幅な利下げを否定したことで、ドル高が進行している。先週末の円高の流れが一時的に強まったが、ドル買いが再開され、ドル円は反発中だ。パウエル議長の「利下げを急がない」という姿勢が、ドルのサポート要因となっている。
結局は経済指標次第となっており、各指標に敏感に反応する一週間になりそうだ。
朝方までの振り返り
パウエルFRB議長は「市場の一部で浮上している大幅利下げ観測を否定する」との発言を行い、金融政策の緩和について急がない姿勢を示した。このため、短期金融市場では、11月FOMCでの利下げ確率が大幅に低下し、35%程度となっている。
パウエル議長はより中立的な姿勢を示しており。利下げを急がないことで、引き続き経済指標を重視していることがうかがえる。
本日の注目ポイント(本日の経済指標と要人発言)
8:50
・日銀短観(9月調査)
・日銀金融政策決定会合(9月19-20日)での主な意見
23:00
・ISM製造業景気指数
・JOLTS求人件数
市場の意思
米国の利下げを急がない「われわれはあらかじめ定められた道筋をたどっているわけではない。リスクは両面性があり、今後も会合ごとに決定を下していく」というパウエル議長の発言を反映して、ドルを買い戻す動きが強まっている。米国の金利政策に対する慎重な姿勢が確認され、特に短期的にはドル高傾向が続くとみられるが、米経済指標の内容次第では、再度11月に50bpの利下げが織り込まれる可能性もある。また、日銀の政策に関しては、企業の業況感が悪化しつつあるため、円安の動きも警戒されている。
金利は「時間ともに」中立へ、利下げ急がず=FRB議長 | ロイター (reuters.com)
今後の推移
やはり今週は、米国の雇用統計や各米経済指標の結果が大きく影響を与える見込みは変わらない。パウエル議長が利下げを急がない姿勢を示したため、ドル高の傾向が続く可能性は今のところ高いが、 本日のISM製造業、JOLTSの結果が悪くなればその限りではない。
現状で最も買われやすい通貨
ゴールド
今後の利下げ折込身に変化はない時点でゴールドは買いシナリオが中心となっている。
米経済指標後に米景気の減速が確認出来たタイミングで買いを入れるのが正しい戦略となってきそうだ。
中東情勢も緊迫化してきた。地政学的リスクの上昇からさらにゴールド買いの需要は高まりそうだ。
イスラエル軍、レバノンで地上作戦開始 南部のヒズボラ拠点に | ロイター (reuters.com)
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