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【"月参り"で人生は変化する!】七日参り・二十一日参りで願望を実現する方法・完全版
前々回は、「七日参り」「二十一日参り」といった「日参り」の歴史と、日数の意味について、前回は願いごとに応じた「エキスパートの神様」の存在についてお伝えしました。
今回はよりその効果を実感できる、日参りの方法についてご案内しましょう。
もちろん、これからご紹介する参拝方法は、日頃の月参りなどの参拝でも実践いただけます。
日参り(七日参り・二十一日参り)の準備
氏神様・産土様を知る
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日参り、月参りを行う場合に、ご自身の「氏神様」「産土様」を知るためには、以下のいずれかの方法を取ります。既に参拝されている崇敬神社がある場合は、そちらに参拝いただいても構いません。
◎各都道府県の神社庁に問い合わせ、「氏神様」「産土様」を調べていただく。
◎お住まいの地域で一番大きな神社、もしくはご自宅から一番近い神社。地域にいくつかある神社の中で鳥居をくぐったときに最も心が安らぐ神社、地域の神社の中で以前から気になっていた神社を「氏神様」とする。
◎お生まれになった場所(ご実家等)のお近くで一番大きな神社、または一番近い神社。その地域にいくつかある神社の中で鳥居をくぐったときに最も心が安らぐ神社、その地域で生まれてから5〜6歳までの間に訪れたことのある神社を「産土様」とする。
定期的に神社へ参拝する
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朔日参り、十五日参りなどの月参りを行うか、月に数度の参拝を続けて、神様との信頼関係を築きます。
【"月参り"で人生は変化する!】神様との信頼関係が、願望成就へとつながる
https://note.com/mark_kay/n/n7eac81bafcae
月参りについては以下の記事をご参照ください。
https://note.com/mark_kay/m/m5786ce1b99d7
参拝時の服装については以下の記事をご参照ください。
願いごとの内容については以下の記事をご参照ください。
参拝時の心構えについては以下の記事をご参照ください。
日参り(七日参り・二十一日参り)を行う
基本的に「日参り」は、自分自身の力だけでは到底叶えることが困難な願いごとを、神仏の御加護と導き、助けによって実現するものです。
自分が行動を起こしさえすれば実現可能な願いごとであるにも関わらず、怠惰さや、執着などによって思いを行動に転化できずにいる場合は、まずその心の在り方と向き合うための神社参拝をするべきでしょう。
ご家族や、友人知人のために願う場合は、自分自身の力では叶えられない事柄にあたりますので、神仏の御加護をより受けやすくなります。
どうしても叶えたい願いごとがあるのであれば、その願いが本当に自分の努力や思いが及ばない範疇にあるのかを再考してみましょう。
それでも叶えたいと思う願いであり、その願いがあなた自身だけでなく、あなたの周囲にいる人々にとっても良い影響を与えるものであれば、その願いは叶うはずです。
また、日参りで最も大事な点は決めた日数「七日」「二十一日」の間の参拝が、何かの事情で一日でも途切れると、一日目からやり直しという点です。
参拝される神社への距離にもよりますが、続けるのはとても大変です。しかし、最初は「願いを叶えるため」の必死さが先立つかもしれませんが、日を重ねるごとに自分の内面へと意識が向かいます。
この境地こそが、願いを叶えるために必要な要素なのです。
どうぞ、神社参拝の際は日参り、月参りに関わらず、ご自身の心の変化に注目してください。
日参りを始める日を設定する
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「思い立ったが吉日」ともいいますので、日参りを行う決断をしたら、その決意が鈍る前に行動を起こす方が良いでしょう。
自分にとって縁起の良い日を選ぶという方法もあります。
禊を行う
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こちらの記事内の「潔斎」の章を参考にしていただき、日頃の穢れを取り除き、神様の御前に立つに相応しい心身にします。
なるべく肉や、刺激の強い野菜類を避けるようにしましょう。参拝前日の飲酒もNGです。
参拝前は、入浴をします。もちろん、シャワーでも構いません。
鳥居之祓を奏上する
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鳥居をくぐる際には、鳥居の前で小揖(15度の低頭)もしくは深揖(45度の低頭)を行ったあと、「鳥居之祓」の奏上を行います。
非常に短い祝詞ですので、覚えやすいかと思います。覚えられない場合は、メモ書きやこのページをご参照ください。
境内が広く、鳥居がいくつもある神社では、その都度「鳥居之祓」の奏上を行います。
【鳥居之祓】
「神の在座 鳥居に伊禮ば 此身より 日月の宮と 安らげくす」
かみのます とりいにいれば このみより ひつきのみやと やすらげくす
【ワンポイント】神社でのお辞儀のいろいろ
拝(はい):角度は90度で、一呼吸分の間、低頭します。主に拝礼時に行います。
深い平伏(へいふく):正座時の作法(座礼)。角度は60度。祝詞の奏上時に行います。
浅い平伏(へいふく):正座時の作法(座礼)。角度は45度。お祓い時に行います。
深い磐折(けいせつ):立っている時の作法(立礼)。角度は60度。祝詞奏上時。
浅い磐折(けいせつ):立っている時の作法(立例)。角度は45度。お祓い時。
深揖(しんゆう):角度は45度で、半呼吸分の間、低頭。主に拝礼前後に行います。
小揖(しょうゆう):角度は15度で、半呼吸分の間、低頭。動作の前後に行います。
参道を歩く
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参道を歩くときは、手水舎のある側を歩きます。そうすれば正中を横切る必要はありません。
また、参道を歩くときに「三種太祓(みくさのおおはらひ)」の一部である「天津祓(あまつはらひ)」を唱えると、より清浄な状態で神様の御前に立つことができます。参道を歩く間、繰り返し唱えます。
「吐普加美依身多女(とほかみえみため)」
この天津祓は、「遠つ御祖の神、笑み給え」という意味をもつ言霊であり、古くは占いに用いられていたといわれます。
天とつながり、全ての罪穢れを祓う最上の唱え言です。開運効果の高い詞ですので、日常でも是非唱えてみましょう。
【ワンポイント】
参道の途中に、接末社が鎮座しているケースもあるかと思います。接末社への参拝は、本社への参拝後で構いませんが、本社に祀られている主祭神と関係性の深い神様でありますから、畏れ多くもその御前を通らせていただきますというお気持ちをもって一礼(小揖)を行います。
手水舎で手と口を清める
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手水舎の詳細は以下の記事をご参照ください。
現在はコロナ禍ということもあり、柄杓が置かれていない神社が大半です。適宜、その神社のルール、状況に従ってください。
1:まず手水舎を前にして「一揖」を行い、右手で柄杓を持ち、たっぷりと水を汲んで左手を清めます。
2:次に、柄杓を左手に持ち替えて、右手を清めます。
3:再度、柄杓を右手に持ち替えて、左手をお椀状にして、そこに水を注ぎます。
4:その水を口に含んで、口をすすぎます。
5:お椀状にした左手をもう一度清めます。
6:その後、残った水で柄杓を洗い清めるために、柄杓を垂直に立てて残った水を流します。
水は最初に柄杓ですくった一杯飲みを用います。
お賽銭
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お賽銭についての詳細は以下の記事をご参照ください。
お賽銭は決して投げ入れないようにします。金額については自由で決まりはありません。
鈴を鳴らす
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鈴についての詳細は以下の記事をご参照ください。
鈴を鳴らします。
鈴を鳴らす行為は、罪穢れを祓う意味があります。
*コロナ禍により鈴が撤去されている場合があります。
参拝
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参拝に関しての詳細は以下の記事をご参照ください。
参拝は通常「二礼ニ拍手一礼」ですが、畏れ多くも神様に願意を聞き届けていただくためには、「一揖二礼ニ拍手一礼一揖」を行います。
一揖とは小揖を指し、低頭する角度は15度です。これよりも深い45度の角度で低頭する深揖、90度の角度で低頭する一拝でも構いません。
一揖の際の手の位置ですが、指先が太腿の上部になるようにします。
一礼(拝)の際は、指先を太腿の上を滑らせるように移動させ、膝を覆うところまで持っていきます。もし、腰などに持病があって体が曲がらないという場合は、可能なところまで曲げてください。
指先が、太腿の裏についている方が多いので、参拝の際は指先の位置も意識します。
『参拝の順序』
◎一揖(より丁寧な二拝を行う方法もあります)して、一歩神前へ進みます。
◎二礼ニ拍手
拍手は胸や顔の前ではなく、前に突き出すように行います。両手を合わせた状態から、右手を第一関節分引いた状態で、手を打ち鳴らします。より、大きな音が鳴るように意識します。
二拍手目を打ったあと、そのまま合掌の状態を維持します。この時も重ねた手は胸や顔の前ではなく、前に突き出します。ただし、指先はやや上を向くように注意します。
*寺院の参拝は、両手を胸(みぞおち)の前に置きます。
拍手は、両手を肩幅ほどに開いた上で打ち鳴らします。
◎「神社名」「神名」を申し上げて、神様に呼びかけを行います。
例)「◯◯◯神社 ◯◯◯尊 の大前に」
◎自分の「住所」「名前」をお伝えします。
◎参拝させていただいた感謝を述べます。
例)「本日は、参拝させていただき誠にありがとうございます」
◎願いごとをお伝えします。
その願いごとに関し、自分がこれまでどのような努力をしてきたのかなどもお伝えします。願いが叶ったあとの自分の目標や行動についてもお伝えすればより最善です。
例)「◯◯という病気(怪我)が治りますように。治りましたら、より仕事を頑張って家族を幸せにします」
例)「仕事運が向上しますように。仕事が好調になりましたら、社会や地域の人々に還元したいです」
◎祝詞を奏上します。
以下のいずれかの祝詞を奏上します。既にご存知の祝詞があれば、そちらでも構いません。
【祓詞(はらえことば)】
掛けまくも畏き伊邪那岐大神
(かけまくもかしこきいざなぎのおおかみ)
筑紫の日向の小戸の阿波岐原に
(つくしのひむかのおどのあはぎはらに)
禊祓へ給ひし時に成りませる祓戸大神等
(みそぎはらへたまひしときになりませるはらへどのおおかみたち)
諸諸の禍事罪穢有らむをば祓へ給ひ清め給へと白す事を聞食せと恐み恐みも白す
(もろもろのまがごとつみけがれあらむをばはらへたまひきよめたまひまをすことをきこしめせとかしこみかしこみまをす)
【天津祝詞 / 禊祓詞】
高天原に神留り坐ます
(たかまのはらにかむづまります)
神漏岐神漏美之命以ちて
(かむろぎかむろみのみこともちて)
皇御祖神伊邪那岐之命
(すめみおやかむいざなぎのみこと)
筑紫日向の橘の小門之阿波岐原に
(つくしひむかのたちばなのおどのあわぎはらに)
禊祓ひ給ふ 時に生坐る祓戸之大神等
(みそぎはらひたまふときにあれませるはらえどのおおかみたち)
諸々禍事罪穢を祓へ 給ひ清め給へと
(もろもろまがことつみけがれをはらへたまひきよめたまへと)
申す事の由を天津神地津神
(まをすことのよしをあまつかみくにつかみ)
八百万之神等共に
(やおよろずのかみたちともに)
天の斑駒の耳振立て所聞食と畏み畏みも白す
(あめのふちこまのみみふりたててきこしめせとかしこみかしこみもまをす)
【略拝詞】
祓え給い、清め給え、神(かむ)ながら守り給い、幸(さきわ)え給え
◎一礼します。
◎一歩下がって、一揖します。
◎賽銭箱の左側に立っている場合は時計周りに、右側に立っている場合は反時計周りに向きを直して、拝殿を後にします。
願いが叶ったら
お礼参りをする
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願いが叶ったら、なるべく時間を置かずに日参りをした神社へお礼参りをします。
いつも通りの参拝方法に加えて、日本酒(純米酒)の奉納を行うと良いでしょう。この日本酒の奉納は、日参りの初日や最終日、または月参りの過程で行っていただいても構いません。
正式には、酒屋さんなどで「熨斗(のし)」を書いていただきます。日本酒の購入時に「外のし」と伝え、熨斗に書き添える名前も伝えます。私が奉納する場合は、「奉納 久保多渓心」となります。
月参りなどで、頻繁に神社へ参拝される場合は、ワンカップサイズのお供えしやすいお酒で構いません。
お礼参りや、日参り、特別な参拝の場合は、必ず一升瓶を奉納します。ただし、どちらも醸造アルコールが添加されていない純米酒を選択してください。奉納する本数は1〜2本で結構です。
米は神道にとって聖なる食べ物です。古代、稲作文化の発展とともに肉食から米食への転換が進み、農耕は人々の命を未来へとつなぐ必要不可欠な作業となりました。そのため、豊作を祈る信仰対象として様々な神が祀られるようになります。
人々が古来から神を信じ、祈り続けた結晶こそが米だといえます。その米を熟練した職人たちの技術や経験の粋を集めて形にしたものの一つが日本酒なのです。だからこそ、純米酒である必要があります。
日参りについて、三回に分けてお伝えしました。
神様とのご縁を強固にし、そして何よりそのことによって自分の心の在り方を見つめ直し、願いを叶えていただければと思います。
これまでお伝えしてきた参拝方法の集大成のような記事にもなっています。
参考にしていただけましたら幸いです。