彩り

五月も半ばを過ぎ、梅雨に入ろうとしている。昨日は30度近く気温が上がり、屋上での昼食は断念し、夜になっても少し歩くだけで汗が吹き出してきた。
今日は今朝から厚めの雲が空を覆っていて肌寒く、珍しく頭痛がした。昼には雨が降ってきて、またも屋上での昼食を断念した。

会社への配属が決まってからは屋上で文庫を読みながらおにぎりを食べるというささやかな楽しみを発見した。

オフィスは息が苦しい。
ひっきりなしに電話が鳴り、常にどこかで会議が開かれている。予算がないとか、期限が短いとか、データ移行が滞っている、とか。配属されて二週間が経とうとしているが、社内のシステムを把握するのは難しく、ただ資料を眺めている時間が長い。
たまの会議も議題は分かるが話が逸れると迷子になる。

まだまだ未熟者なのだと自分に言い聞かす。そんなに悠長なことを言っていられる年齢ではないのだろうが、焦らずにやって行くしかないのだ。年齢で物事を決めたり判断するのはあまり好きではない。

好き嫌いで仕事が出来ないのは分かっている。寧ろ嫌いな事の方が多い。
ビジネス特有の喋り方が気持ち悪い。
もっと普通に話せるだろと思う。

そんな愚痴を言っても始まらないので、
ただ目の前に並べられた仕事を手際よくこなしていく。
コーヒーを相棒にして。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?