コロナによって生まれた亀裂と格差
新型コロナウィルスが発生してから1年以上経ちますが、これによって日本の経済は大きく変わり、社会全体に亀裂が入り大きく格差が広がっています。
どのように変わってしまったのか私個人の視点から感じたことをまとめます。
飲食店の大きな格差
飲食業といってもその形態は様々です。お昼だけの営業をしているレストランやカフェ、夜の営業をメインにしている居酒屋やバー、スナックなど。
感染対策として推奨されているのが3蜜の回避です。密閉、密集、密接です。さらにマスク着用で飛沫を防ぐことが重要ですが、飲食の際はどうしてもマスクは外してしまいます。特に飲酒した場合、大声を出して騒ぐなどしてしまいがちです。騒ぐことは無くても長時間マスクを外して会話を楽しむようになってしまっているようです。
この部分が大きなネックになってしまい飲食店内での感染が問題になってきました。
夜の営業で酒類を提供している業種で東京銀座の高級クラブや大阪では北新地が有名ですが、銀座の某高級クラブでは1日の売り上げが1千万円をこえるほど売り上げがあったそうです。いわゆる接待を伴う酒類を提供している飲食店が今大変苦しい状況です。また、居酒屋チェーンなど大手ほど厳しくなっています。
一方、昼営業がメインのお店でデリバリーなどを行っているお店は大変好調なようです。
このように業種による売り上げが逆転してしまっておりこれまでの常識が通用しなくなっています。逆転によって大きな格差が生まれてしまったと言えるでしょう。
オリンピックの亀裂
2020年東京で行われる予定であったオリンピックは延期となり2021年に行われることになりましたが、2021年5月現在でも行われるかどうか不明です。
政治家たちはなんとかオリンピックを行いたいと準備を進めていますが、国民たちは違います。医療の現場からは毎日沢山の死者が出ている状況でオリンピックは出来るのか?オリンピックによって更に感染が拡大するのではないか?
「オリンピックなどやってる場合じゃない!」
という声が沢山聞こえてきます。一般市民からも映画館や劇場が休業しているのにオリンピックはいいのか?!と疑問視する人たちもいて、おっしゃるとおり矛盾していると思います。
IOCとのいろいろな絡みもあって国はオリンピック開催する方向に向かう選択しかないのかもしれませんが、現実を見ればオリンピックは難しいと感じているはずです。
一方、オリンピックに向けて準備しているアスリートたちは自分の生涯の目標になっているオリンピックなのでオリンピックが開催するのであれば出たい!と思っていると思います。
出来れば選手たちのためにオリンピックは開催してほしいし、アスリートたちの努力した結果を目の当たりにしたいと思います。ですが、悲しいことに「オリンピックに出たい」という事を表立って声に出せない状況です。
本人たちはオリンピック開催されて、オリンピックに出たいんです!
本来ならば日本国民一丸となってオリンピック開催に向けて準備して、全ての人たちが世界的な祭典を心待ちにしていたはずですが、開催する派、開催しない派に分かれてしまい大きな亀裂が生まれました。
本当にこの葛藤がある状況がとても心苦しいと感じます。
実店舗とネット通販の格差
近年インターネットの発達によってスマートフォンなどをつかいインターネットで情報を得る。動画を見る。検索する。という事が日常になり、無くてはならないものになりました。
インターネットによりネット通販大手のAmazonや楽天の売り上げが大きく伸びています。コロナ禍の巣ごもり需要によって外出せず、ネットで注文し家に居ながらにして商品を購入するというのが一般的なスタイルになっています。
逆に実店舗のみの経営の場合は、来客数が減り町の小さな小売り店にとっては死活問題となり、実際にこのようなお店は減少しつつあります。ネット販売に乗り出すのが早かったお店は小さなところでも成功している例もありますが、結局のところ実店舗では通用しなくなったという事です。
実店舗でそのまま営業を続けられるような業種は、来店しないと手に入らないか、画像や動画では商品の見極めが難しい物を販売している会社・お店です。
例えば、日常的な買い物をする食品スーパーなどは、日用品や食品をいちいちネットで買うわけにはいかないので売り上げが伸びています。イオンをはじめ総合スーパーは食品売り場は伸びていますが、その他の売り上げは減少しています。食品スーパーが好調の記事を見て頂ければわかります。
大物家電を取り扱っている店舗の売り上げも伸びています。大型テレビや洗濯機、大型冷蔵庫などは実店舗で見定める必要があり、故障してしまった場合の対応がネットで買ったものでは心配だとの声から実店舗で購入する場合が多いようです。
また衣類を扱ている企業では、しまむらやユニクロが好調のようです。一見ネットでも買えそうな衣類ですが、実際に試着してみないと自分に似合う、似合わないというのがあり、サイズに関しても試着しないとわからない部分が多いためでしょう。
コロナ禍でも前年より絶好調な企業、絶不調な企業ランキングを見てみるとこの事が詳しく書かれています。
人を集めて満足を売る企業の工夫
本来は人がたくさん集まって満足を得るという業種では演劇やライブ、映画館などは時短営業や人数制限、休業を迫られ大打撃を受けています。旅行業界は海外に行くことすらできないので国内旅行だけになり死活問題です。また、おめでたいはずの結婚式も挙げることがままらなずブライダル業界も低迷しています。
これらはネット通販などでは買えないもので、実際にその場所に向かって満足を得るという営業形態です。ただし生き残りをかけてライブや演劇のネット配信で集客を得るなどして頑張っています。結婚式などもインターネットを使って本来来賓として式場に参列されるはずの人たちにライブ映像を送るというサービスを始めました。
ここでひとつ着目したいのが結婚指輪です。結婚式は挙げるのが困難になっているため挙式は挙げないが、結婚の証として結婚指輪は購入するカップルは多いようです。指輪はネットでも販売されていますが洋服と同じでサイズがあり画像だけでは本来の良さがわかりにくい商材です。その為お店に足を運んで購入するようです。
また、単純にお店で既製品を買うのではなく、お客さん自身が結婚指輪を自分で作るという販売形態が好調になっています。結婚の証としての役割に自作するという付加価値が加わり人気になっているようです。全国の結婚指輪が手作り出来るお店を見ると全国に沢山お店があるのがわかります。
ワクチン接種を早くして
この記事で説明したことは全て新型コロナウィルスに影響されて激変した事柄です。
コロナが終息すれば元の社会に戻ると思いますが、日本は途上国なみのワクチン接種の遅さが響いています。
このように社会の亀裂や格差をなくすために、ワクチン接種を円滑に早く終わらせてください!