最終選考。
初めて最終選考に残ったのはコ○ルトノベルでした。生まれて初めて書いた小説……いや、生まれて二回目か三回目くらいに書いた小説でした。なのでビギナーズラックに近かったと思います。投稿の体裁もよくわかっておらず、B5の用紙を縦方向に使って印字した原稿を送りつけるという始末でした。本当になにもわかっていない状態でした。
編集さんから「最終に残りました」の電話を受け取っても夢見心地。プロになる気構えもなにもなく「受かったらいいなあ」とどこか他人事でした。なのであっさりと落選。「最終ダメでした」の電話を受けて初めてジワジワとくるものがありました。
もしもあのままプロになっていたら、わたしは息の短い作家で終わっていたでしょう。まだ作家になれていないわたしが言うのもおかしいですが、あの頃は「いつか作家になれたらいいなあ」と憧れの眼差しを向けるだけの遠い世界のお話でした。自分の得意分野もアピールポイントもよくわかっていない状態で、プロの世界でやっていくことなどできないでしょう。
そして今。まだまだ足掻いています。プロになりたくて、夢物語だけではない世界に行きたくて、書いています。まずは単著デビューを目指します。
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