朝の美しい空気感
子どもたちとカブトムシを取るために
夜が明けたばかりの
朝の時間を
車を走らせ森へと向かった。
車のいない道路は
驚くほど静かで
通りには人さえも
ほとんどいない。
日常とは違う
静かなその一瞬には
ピンと透き通った空気が張り詰めているようで
それはまるで
すこし違う次元のようだった。
早朝の人のいない神社が
居住まいを正されるような
神聖さがあるように
夜が明けたばかりのあの時間には
特別な何かがあるようだった。
きっと、それは
あの時間に外に出たものだけが知ることができる
うつくしい特権のようなものなのだろう。
〈Ra Ma Da Sa-Snatam Kaur〉