NY紀行②
(よし、なんとか②は書けた!!)
10/7
2日目。
この日から劇場入りでした。長い場当たりが始まります。
この日は朝活でタイムズスクエアの広告を見にいって、それからベーグルを買いに行きました。
ニューヨークに行ったら絶対食べてやると決めていたものの一つが、ベーグルです。これまた山ほどピン留めしていたけれど、結局食べられたのは3店でした。
中でも、この日に食べたところが一番美味しかった。
"Bagle to Sandwich"
ベーグルを選んで、トッピングを自分で選べるニューヨークによくあるタイプのベーグルです。
わたしは甘いベーグル×しょっぱい中身の組み合わせが大好きなので、
・シナモンレーズンベーグルに
・ベーコン
・セミドライトマトのクリチ
・オニオン
・アボカド
をトッピング。
この組み合わせね、絶対日本でもやるって決めました。何が欠けてもいけないけど、クリチとベーコンを甘いベーグルに合わせるってのを是非やってみてほしい。泣いちゃうから。おいしすぎて。セミドライトマトの酸味とオニオンの食感もあると完璧ですから。
ベーグル自体もさっくりと噛み切れるけどずっしりと重量があるのが至高。噛み切れるの重要。もっちりしすぎて噛みきれないのが日本は多い気がする。焼いてくれるのもポイント高いです。近いものだと、御成門にあるMARUICHI BAGLEが同じようなトッピングができた気がします。
今回の旅では甘いベーグルを試せなかったので、次は試したいな!ピーナッツバターとかチョコレートとか!
買ったベーグルをホテルで食べてから、劇場へ。
今回の劇場ニューヨークシティセンターは、もともとモスクだったそうです。よく見ると、天井にアッサラームアライクムと刻まれています。ニューヨークの街中にはヨーロッパ風の素敵な建築がたくさんあって歩いてるだけで楽しいですが、シティセンターの中に初めて入った時の感動も忘れられません。ほんのりアラビア風の内装に、高めの椅子、アーチ状の天井。ブロードウェイの劇場の多くもそうですが、このようにホール内にアーチがたくさんあることで、いろんな方向に音が反響するため、音の良さにつながるそうです。日本の劇場の様に四角くしてしまうと音が悪くなるのだとか。
ちなみに、ニューヨークシティセンターはいわゆるブロードウェイではありません。オンブロードウェイという2000キャパくらいの劇場と、オフブロードウェイという小劇場系、それからさらに小さいオフオフブロードウェイと格があるのですが、それらの劇場では上演できるものが限られているうえ、オンブロードウェイは基本ロングラン公演なのでいつどこが空くかなどは未定です。人気がなくなり公演が終了すると、やっと次に何が入るかが決まり、劇場を空っぽにして居抜きのような状態で次に受け渡していきます。それを、世界中をツアー公演したりして待っている作品がたくさんあるのだとか。
シティセンターはブロードウェイの組合?には入っていないので、我々のような他の団体が借りることができるのだそうです。それにしても大きなキャパで素晴らしい音と環境の劇場でした。
今回のツアーでは、ゴージャスエンターティメントさんというアメリカの制作会社さんがコンダクターをしてくださっていたのですが、
劇場内のケータリングで出るご飯は見事に毎日美味しくてハズレがなくて、食べたかったアメリカのお菓子もいつも置いてあって、すぐにあったかいコーヒーや紅茶、お味噌汁まで飲めるように準備してくださって、楽屋にも最高の加湿器が設られていました。現地の方が選んでくださるご飯、信頼しかない。自分で買うとやっぱり、失敗もするから。。この日はタコス🌮をご用意していただいてました。
ご飯を食べて場当たり開始。
映像、音楽、照明、転換、バルーン、いろいろ合わせるものがある進撃ミュですが、裏のスタッフは半分が現地スタッフで、通訳さんを挟んでのコミュニケーションです。とはいえプロの集まりなので伝わればすぐなんでもやってくださって、わたしのミーナの兵団服もベルトが多くてはじめはWhat!?!だったと思うけど、ジーナという現地のワードローブさんがてつだってくれて、日本にいた時より早く着替えられました。笑
場当たりを終えて、ピザを食べてホテルへ戻りました。毎日湯船に入ってはいたんですが、なんせお風呂が浅くて、わたしのような薄っぺらい人間でも、完全に湯船で横にならないと全身がお湯に入れないのです。座ると半身浴にも程があります。ダイナマイトバディなアメリカ人たちはこの湯船をどう使ってるん??足湯?と疑問でした。
10/8
3日目
場当たり前にデリでヨーグルトとバナナを買って楽屋入り。デリって日本にはなかなかないタイプのお店だけど、NYではデリが至るところにあります。デリでは飲み物、サンドイッチやベーグル、グラノーラが入ったヨーグルト、軽めのパン、スナック、バナナとかパックにはいった果物が売ってて、イートインのスペースもあったりする。日本でいうコンビニくらいの間隔であるんだけど、なんかワクワクするんですよね。デリ。見つけると入りたくなっちゃう。デリ。言いたくなっちゃう。デr
あと、こっちの人、バナナとかりんごよく食べますね!!ほんと映画みたいに信号待ちしながらコーヒー片手にバナナ齧ってたり、りんご素手で1個持ってたり。
場当たりを終えて、のんちゃんとアサイーボウルを食べました。日本でもよく食べてたアサイーボウル、こっちではPLAYA BOWLSっていうチェーン店が結構あって、どんぶりサイズのアサイーボウルとかバナナボウルが食べられます。大好きなピーナッツバタートッピングでいただきました。美味しかったぁ〜あんな量食べられるの幸せでしかない。わたしたちはめちゃくちゃお腹いっぱいで食べきれないほどだったけど、アメリカのティーンはペロッと食べてましたね。
アサイーボウルを食べた後は、
MJ The Musicalを観に行きました。
日本にいる時から「面白いから絶対見に行ったほうがいい」と言われていて、渡米前にチケットを取っていた唯一の作品です。ちなみにこの日は私たち以外にも進撃ミュキャストがたっくさん行っていました。
とにかく音楽が素晴らしい。マイケルのライブに来てるみたいでした。演出も、あと音が爆発的に良い。ウーファーが前についていて、低音で体が揺れるほど。あとはダンサーズも流石の手練ればかりで、フォッシーの振りがめちゃくちゃかっこよかった。
んですが、
芝居パートになると言語の壁が立ちはだかり、ものすごい睡魔に襲われました。時差ボケもある(言い訳)近年稀に見るほどの最強の睡魔で、何度も負けてしまった。悔しい。わたしがもっと英語ができていたらちがったのだろうか。。
事件はここから。
終わってから、知り合い伝の計らいで、
MJのサウンドデザインをしているヒロイイダさんにお会いでき、
なんと、
MJの舞台にあげていただきました。
まりさ on Broadway です。
さっきまでMJがいたところ。そこに、立たせていただきました。MJになるために、ブロードウェイ俳優になるためにもんのすごい鍛錬を積んできた彼が、彼らが、みていた景色。拍手と歓声を送られていた、こっち側からの景色、こうなってたんだ。
わたしはこれまで、ブロードウェイを観たことがなくて。昔、わたしは帝劇に出たいんです、とざっくりした夢を話したとき、なんかよくわからん変な人()に「帝劇!?そんな低い目標じゃなくて、ミュージカルやりたいならブロードウェイ目指しなよ!」とか言われたことがあったりしました。わたしにとって帝劇は頂点にして至高だったから内心「おおん!?ブロードウェイがなんぼのもんじゃい!」と思っていた。
でもそもそも、
観たことないものは目指せない。
私の大好きな写実主義の画家ギュスターヴ・クールベは「見たことない天使は描けない」と言いました。その通りで、みたことのない夢は、描けない。
描けなかった。
でも今回SIXとMJを観て、わたしは目指せるようになった。ブロードウェイ俳優を。
さっそくここに立つ自分を想像したけど、ちょっとまだヒントが足りないから、ぼんやりとしか見えなかった。まだ材料が必要だ。正確に描くための材料。正確に描ける夢は、叶えられる。叶う。必ず。
道が開けた。
RPGゲームで、枝分かれした新しい道のロックが解除された感じ。こうやって、夢は現実になっていく。目の前にあることを必死でやることで、気づいたら近くまで来ている。
いつか、どんな形かはわからないけど、ここに必ず帰って来たいと思いました。ヒロさんからもたくさんブロードウェイのお話を聞かせていただきました。別世界の話だったブロードウェイが、目の前に現れて現実味を帯びてきました。
アメリカは自由の国。NYは夢の街ですね。
MJの内容よりもその後の出来事がすごすぎて、脳が占領され、興奮して疲れ果てて即寝でした。
ちなみに帰ったらのんちゃんはすでに爆睡でした。
③へつづく