見出し画像

NY紀行⑤最終回


10/13

公演最終日。

早すぎ。早すぎます。言われ尽くされたけど、言わせて欲しい。3日間だけなんて勿体無い‼️
わたしは渡米してから最後まで、一回も日本ロスを感じませんでした。味噌汁も梅干しも全然恋しくない、もうこのままNYに定住したい、のんちゃんこのままルームシェアでいいよね、とずっと話していました。その証拠に、わたしは日本にいた時より肌ツヤが良くて、あのスーパー乾燥気候にもかかわらず喉の調子も良く、食事も全部口に合うという絶好調モードだったのです。そのくらい、わたし(とのんちゃん)はアメリカ生活が肌に合っていました。

それでも終わりは来る。
この日は、ウルトラ万能演出助手の藤田知礼ちゃんと朝ごはんを食べる約束をしていました。ちあきちゃんは、豪さんの右腕、否、もはや右半身くらいの活躍でNY公演の稽古を回し、忙しいキャストさんの代わりに代役で入った日にゃあ、セリフ、転換、歌にダンスまで完璧に再現できるウルトラ演出助手であり、役者さんなのです。黒執事で大忙しだった小西くんの代わりにアルミンでお稽古に入った時には、なんとまさかのcv.井上麻里奈完全再現で全わたしが沸きました。小西アルミンの大絶叫シーンも同じセリフの間、同じ熱量で演じていて、稽古場で拍手が巻き起こりました。どの現場でも、どの仕事でもそうだけど、いつだって真剣で一生懸命な人がいると、周りまで感化されて良い現場になっていく。それが波動ってものなのかなと思ったりします。

そんなちあきちゃんはゲネプロまで大忙し。場当たりもマイペースな現地スタッフさんと日本チームの板挟みの中滞りなく進行してくれて、縁の下の力持ち、まさに影の功労者です。ですが本番が始まればすこし余裕もでき、千秋楽はもう見るだけ、みたいな状態だそうで、思い切って朝ごはんに誘ったら快諾してくれました。

忙しくて場当たり中などはセントラルパークにちらっと行ったのみ、とのことなので、NY満喫プランを!とわたしが提案したのは、ベーグルを買ってBryant parkで食べようプランでした。道のりにマグノリアベーカリーもあったので寄って購入。この日行ったベーグル屋さんはロックフェラーセンターの中にあるBlack Seed Bagelsです。


ちあきちゃんとすっぴんのわたし

Googleの評価も高いので行ってみたいリストに入れていたココ。メニューが事前に組まれていますので、そこからパンの種類だけ変えたり、トッピングを追加したりすれば良いので、注文がしやすかったです。



わたしはシナモンレーズンのベーグル(馬鹿の一つ覚え‼️)にサーモンとクリームチーズ、トマト、オリーブが入ったベークルと紅茶を注文しました。
ちあきちゃんはトリュフクリームチーズにしてたな。のんちゃんはベーコンとアボカドと、クリームチーズ。この日のベーグルは、のんちゃんの組み合わせが圧倒的優勝でした。


Bryant ParkはNY national Libraryに隣接しています。公園の日当たりのいいベンチで、ベーグルと前日の夜にスーパーで買ったフルーツを食べながら、進撃ミュ出演者の作画の話をしました。


〜作画の話をしようよ〜(閑話休題)


ちあきちゃんと作画の話をしてたんですけど面白くて面白くて、、みなさんの意見も聞いてみたい。

くるむくん→ジブリ系
松田(昇)くん、さらちゃん→矢沢あい(NANA)
泰江くん→池田理代子さん(ベルばら)もしくは神尾葉子さん(花より団子)目がキラキラ系
高橋ゆうりくん→はやかわともこ(ヤマトナデシコ七変化 これは異論は認めないガチで"居る"


さ、行こうか…

劇場に着いて、最後のアップ。
わたしはアップはロビーでしていました。発声練習は楽屋で。千秋楽芝居とかしないように、いつも通り!とにかくいつも通りを意識して。キムタクさんとプランク4分やって、ストレッチして、発声して、いつものルーティンで。

だからあの時も、いつも通り歌いました。
観にいらっしゃる方はその日が初めての方もいる。その日っきりの人もいる。だから我々は初日からエンジン全開で、最後まで毎日、毎公演を同じクオリティで同じ熱量で届けるのみ。

音が止まっても、わたしの中では音楽が続いてました。群衆の一人としてソロを歌うと決まってから、何百回と歌った曲。全編の中でもかなり長いソロをあの場面で歌うのがアンサンブルのわたしでいいって言ってもらえるように、本番まで弱気が出ずに自信を持って歌えるように、何度も何度も一人で練習した曲。リズムもピッチも体に染み込んでる。だからどんな状況でも、いつも通り、歌うだけ。たとえ音がなかろうが。流石にすこし動揺はしたけど、大好きなさらちゃんのミカサ 、ジャンの昇太くん、和田さん、kaitoくんの顔や豪さん、くるむくんが浮かんで、いやここで止めるって選択肢はわたしには無いでしょう、と、思う前にはもう歌い出してました。

Show must go on.
二度とない瞬間でした。神様がくれた時間。
神様ありがとう。

そうして、色々トラブルはありつつも


ATTACK on TITAN
NY全4公演が幕を下ろせたのです。

アニメが、漫画が、2.5次元舞台が、
世界を少し平和に近づけた日
だったと思います。

終わると、現地のコーディネーターであるゴージャスエンターテイメントさんからの差し入れで、わたしの大好きなThe アメリカ!なカップケーキが差し入れられていました。これまたちゃんと美味しいと話題のお店のものだそうで(わたしとしたことが、お店の名前を聞きそびれました→現地のスタッフさんがこれを読んで教えてくださいました!!ベイクドバイメリッサというお店だそう🫶🏻https://www.bakedbymelissa.com/)
一口サイズでめちゃくちゃ美味しくて、キャストもポロポロ帰り始めてたので残っちゃったら勿体無いよね〜?!を言い訳に星波ちゃんと4つもいただきました。もっと食べたかった。

千秋楽後、残されたミッション

千秋楽を終えても、我々にはたくさんの任務が残されていました。

  1. あの激ウマクッキーを家に持ち帰る分買う

  2. スリープノーモアを観に行く、


激ウマクッキーとはNY紀行③で出てきたSchmackary'sのクッキーのことです。わたしの布教の甲斐あり、ちあきちゃん、星波ちゃん、のんちゃん、わたしの4人で買いに行くことに。

のんちゃんカメラ📸

みんなで狂ったようにクッキーを買いました。わたしは8枚、のんちゃんは、なんと20枚買って、トランクに入らなくて、帰りの飛行機までのバスでみんなに配ってました。わたしが一口齧らせたばっかりに…でも、そのくらい美味しいのです。

クッキーを買ってホテルに戻り、夜ご飯に急いでテイクアウトしたピザをホテルでむしゃむしゃ食べ、
夜は『Sleep No More』を観に行きました。

バスの中で。
降り方がわからずみんなで一駅乗り過ごしました。

アメリカのバスは初めて乗ったんですが、なんか紐みたいなのが巡らされててそれを引っ張ったら降りたいの意思を伝えられるシステムでした。アナログ〜
しかも引っ張ったらすぐドアの前に立ってドンドン!てしないと開けてくれない…っぽかった。わからない。うちらは日本風に「バスが完全に停止するまで、お席に座ってお待ちください」をしていたので降りそこねました。

せっかちレベルが同じなのでリズムが合う星波ちゃん

『Sleep No More』はブロードウェイのミュージカルの一つではあるのですが、体験型でノンバーバルといういわゆるイマーシブシアターです。物語は『マクベス』をベースに映画『レベッカ』も差し込まれていると言われています。とはいえ舞台とは名ばかりで、6階層のビルの中の至る所、至るお部屋で物語が展開していくため、"おそらく"マクベスだろう役者を見つけたらダッシュで追いかけて物語を追わなければなりません。千穐楽後に。
19時から時間差でお客さんが入っていくのですが、我々は19:30入りのチケットを持っていたので、エントランスを抜け「上でも下でも、どっちに行っても構いませんよ」と放たれてからおよそ2時間半、ビルの中を走り回る役者を追いかけ続けました。千穐楽後に。
物語が展開している場所、部屋では音楽が流れ照明がついていますが、そうでない箇所はとにかく暗くて、わたしはずっと、小学生の時にやったホラーゲーム「クロックタワー3」を思い出していました。そのぐらい、結構怖くて、マクベスなので血とかも出て、暗転苦手な人やホラゲ苦手な人はキツイだろうな、とか考えました。あとヒールで来たら死にます。おめかししてドレスみたいな素敵なお召し物とヒールで来ていた方々、みんな後半バンクォーの部屋のソファに座り込んでました。だよね。わたしたちも千穐楽後だったからさ、きついよね、わかる。

『マクベス』は何度も読んで観ているから、俳優さんに遭遇したら誰なのかはなんとなくわかる、けれど、マクベス、マクベス夫人、バンクォーなどメインどころのキャスト以外、レベッカのキャストとかはわからなくて、今目の前でどのシーンが起きてるのかわからないことも多々ありました。それでも面白いなぁとおもったのは、五感で楽しめるようになっていること。お部屋によって凄いいい香りがしたり、寒くなったり暑くなったり、床が木だったり石畳だったり、フカフカの何か、土?だったりします。
また、セットはすべて触ってOKでした。抽斗をあけたり、瓶に入ったキャンディを食べたりしても良い。置いてあるノートや本に何かを書いてもいい。役者さんに触れるのはNGだけど、役者さんから選ばれて1on1というスペシャルなイベントに巻き込まれることもあるそうです。わたしが目撃したのは、お客さんの女性が俳優に手を引かれて、なんか電話ボックスみたいなのに二人きりで入って行ったところでした。何⁉️知り合い⁉️接触OK⁉️とパンピーは内心大はしゃぎしてましたが、そういうイベントが至る所で行われていたようです。
役者の皆さんはさすがブロードウェイ俳優。ノンバーバルでも伝わる表現力と、身体表現がものすごかった。ダンスがとてつもない方が1人いて、結局あれは誰だったのかわからなかったけど追いかけ続けていたら、ゆきこちゃんのんちゃんキムタクさんもその方を追いかけてダンスを食い入るように見ていて、目の付け所がさすがだなぁと思いました。あんなに散り散りになっていたお客さんが、いろんな方法で引き寄せられ導かれ、最後には同じフロアに集まりマクベスの最後を見届ける、という終わり方にも感動。導線がすごい。

スリープノーモアについては、詳しいことを書いていらっしゃる記事を見つけましたので転載します。

総じて感想は「楽しい≦疲れた」でしたが、めちゃくちゃいい経験をしました。劇場を出たら進撃ミュTシャツの方々がいらっしゃって、こちらに気付いてくださってお声をかけていただきました。ありがとうございます。「あー!」とか言ったけど、実は劇場内にいる時から皆さんがいること知ってました(怖) 


入り口。行列なかったら絶対わからない

帰りは感想を話しながらてくてくとメトロの駅まで歩いて、電車に乗って帰りました。社会科見学みたいで楽しかった。でも予想以上に歩いてたので、伊能忠敬界隈としては万歩計で計りたかったです。


素敵な建物たくさん


そんなこんなで10/13が終わりました。
とってもとっても充実したNY旅。
行くからには全力で楽しんで吸収したい!という当初の思惑通りに満喫しました。おかげで、帰りのトランクは26.5キロあり重量オーバー。思い出とお土産がたくさん詰まったトランクは意味がわかんないほど重くて、自宅に帰ってトランクを階段で上まで運んだときが、公演よりもスリープノーモアよりもなによりも一番疲れましたとさ。

長い長いNY紀行①〜⑤でした。
わたしの思い出のまとめなのに、たくさんの方が読んでくださって、感謝です。だってここまで、おそらく2万字以上ありましたよ。もう卒論です。
ありがとうございました!!

東京、大阪公演もよろしくお願いします!!

また来ると決めてます。NY
帰り、空港で豪さんがアカペラを労って
ご馳走してくださったパスタ🍝世界一美味しかった
自分へのお土産。
マンハッタンのスタバのマグカップ



「ここがわたしのアナザースカイ、
ニューヨーク!」



摩吏紗

いいなと思ったら応援しよう!