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【短編小説】ダイエットの進化。

ダイエット、それは減量。
つまりは太って来たから痩せたい、と言うことだ。
理論としては簡単なこと。
食べる量を減らして、
少し運動をすればいいわけだ。
簡単だ。
簡単なはずなのに。

そもそも、食べたものが
そのまま重量になってしまうのが困ったことなのだ。
100グラムの物を食べれば
体重も100グラム増える。
当たり前だ。
食べた分だけ増える。

つまりその考えを突き詰めていくと。
人間をひとり食べれば、
私の体重は2倍になるはずだ。
体が2倍に。
横に2倍になるのだろうか。
縦に、身長が2倍になるのかもしれない。

そう、私は簡単に3メートルを超える巨人になることができるのである。

そんな馬鹿なことがあるか。
一緒に食事をしていた友人はそう言った。
彼は鳥の丸焼きをひとりで食べてしまったので。
鳥になってしまい、
羽ばたき、店の窓から飛んで行ってしまった。


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