トレラン記③~初めてのイベント参加
2023年、8年ぶり4回目のフルマラソン(北海道)完走、初50キロ(沖縄)完走、そして2024年、トレイルランニングに挑戦する41歳わたしの物語。
トレラン記②はこちら
Mt. TAKAO BASE CAMPへ向かう
トレラン記①で書いたように、わたしはイベントの類が苦手だ。
だけど申し込んだしお金も払ったし、やると決めたらやるしかない。
日曜日の朝、必要なものをカバンに詰め込んで、高尾山口まで向かった。
高尾山口駅は登山やらトレッキングやら観光やら人手ごった返していた。
いつもなら駅を出て右側に行くのだけど、今日は左側へ。氷川神社の鳥居をくぐり川を渡って左に曲がってまっすぐ進む。
左手に現れるのが集合場所、Mt. TAKAO BASE CAMP。
すでにお店の前にはトレラン勢が集まっている。
「あれ?遅れた?」
自ずと小走りになる。
が、集まっていたのは別のイベント参加者だったようで一安心。
店内にもたくさんの人、人、人…
当たり前だけど、知り合いも頼れる人もいない。
ど・こ・へ・行・け・ば…?
集合場所にいるのに、迷子て。。。
届いていた案内を再度確認すると、奥のテラスが集合場所だと書いている。
アートスポーツのスタッフさんを見つけ、無事に受付を済ます。
自分の小ぶりザックを持って行ったけれど、レンタルできるトレランザックを見たら、その違いは歴然!
身体のフィット感がハンパない!
薄くて軽いのに、たくさん入る!
ポケットがこれでもかってくらいある!
あとドリンクホルダーが前に2つあるのが何より良い!
ほしい!
さっそくレンタル商法のとりこ(餌食)となったのである。※いい意味で!
わたしは転校生
荷物をザックに収納し、スタッフさんと他の参加者さん3人と一緒にスタート地点へ。
先に到着していた参加者さんたちと合流し、まずはMERRELLのスタッフさんからレンタルシューズの説明を受ける。
マイシューズを履きたい気持ちもあったけど、せっかく試し履きできるのだからと思い、初めてMERRELLに足を入れた。
いちおう新調したラ・スポルティバのPRODIGIOを履いていたら、MERRELLの人から「いいの履いてますねぇ」と褒められて嬉しかった笑
アートスポーツのスタッフさんからイベントの説明がある。他の方の様子をさりげなくチェックすると顔見知りの方と初めましての方が半々くらいな印象。
馴染めるかな、、、ドキドキ。
クラス替えして初めてのホームルームな気分。もちろんわたしは転校生。笑
トレラン初心者も半分ほど。
やはり入門編と謳っているだけあって、参加しやすい内容だからだよね。
そうこうしてる間に御一行が走り出す。
なんとなく真ん中くらいに位置取ってみた。
くだりの難しさと面白さ
トレランの醍醐味のひとつは、山の中を駆け巡る爽快感だと思う。
言わずもがな、登りは歩こうと走ろうとしんどい。だけど下りはスリリングで疾走感が味わえる。
例えるなら、箱根の6区山下りだろう。
重力に抵抗せずにスピードにガンガン乗っていける勇気と度胸が必要だ。
やったことないけど。
腕を上げ下げしてバランス取りながら下るとよいらしい。
あとはリズミカルに「タタンッタタンッ」と足を細かく運んでいくのがコツ。ウサギやシカみたいなイメージ。
スタッフさんやトレラン慣れてる方の足元を見るのだけでもかなり参考になった。
難しいけど面白い。
もっと上手に下れるようになりたい。
過信しない
スタッフさんのアドバイスで1番印象的だったのは
「過信しないこと」
トレランを始めるに当たって、わたしが何よりも不安なのは、怪我と滑落である。
登山でも転んで怪我をすることはあるくらいなのに、走ったらその危険度はUPする。ひとりで練習することがあれば尚更こわい。
そんな相談をしたとき、言われたのがこの言葉。
確かに「まだいける」とか「もっと早く!」「わたしはやれる!」とか大抵の場合、調子に乗ったとき(あるいは気持ちよくなったとき)に転けることが多い。
常に自分と向き合って、決して無理をせず、気持ちと身体をコントロールしながら、進んでいくことが大切なんだなぁと。
そんなシンプルなアドバイスがとても沁みた。
もぐもぐタイム
このイベントの目玉は「もぐもぐタイム」があること。
ルートの途中にあるカフェに寄って、軽食(というかデザート)で一休みできる。
そして山を出て訪れたカフェ
TenguCoffee TAKAOSAN
カフェでは参加者のみなさんと談笑。
それぞれの登山やトレラン歴を話したり、レースの情報交換したりして、とても有意義な時間。
お待ちかねの…!!
お塩とコショウが効いててうまし!
濃厚な抹茶の苦みとあんこの甘さの相乗効果で抜群に美味!
もぐもぐタイム&談笑の時間が思いのほか長く、「もうここで終わりでよくない?」って気持ちと「ここまで来たんだからもっと走りたくない?」って気持ちがせめぎ合った。
そんなわたしたちのために、最後に大きな山場が待ち受けていた。
死の坂道ダッシュ
スタート地点までは普通のロードを走るのだけど、その途中にあったのは約400mの坂道。
見る限り、傾斜はそこまでは感じられない。
いけるだろ。
いくしかないだろ。
勢いよく走り出した!!
いける!いける!いける!
そして、ゴール!!
と思ったら、カーブしたその先にさらに坂が・・・!!
まだ半分だった・・・
足は上がらないし、呼吸苦しいし、喉がキューンって痛くなるし。
大袈裟に言って、死がよぎった。
むり。
後半は半分歩いて、残りは死に物狂いで走って(たぶん走れてない)、皆さんに追い越されながらも、ようやくゴール。
「過信しない」
すみません、もう過信してました。
いつもジムで走ってるからと、いけると思ってしまいました。
調子乗りました。もう絶対しません。
イベント終了、レースをポチリ。
無事にスタート地点まで戻り、クールダウンや集合写真の撮影をして、イベント終了。
桜散る中を走ったのも良かったし、学びの多い時間で、とても楽しかった。
みなさんとても親切でフレンドリーで「トレランする人に悪い人はいない!」という定義が実証された。
自分がトレラン初心者であることを肝に銘じ、無理せず、安全に走ることを第一に考えなければならない。
イベントに参加して、今のテンションと勢いのままに、参加者の方が出場予定だと聞いた来月のトレランレースに申し込んでしまった。
・・・が、出費がかさんでいる実情からは目を背けながらも、来月の支払いに怯えているのはここだけの話。。。
趣味ってお金かかるよね。