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自粛生活note 2020/4/16

自粛生活の中でのお供の一つは、テレビであろう。私が見るのは、大半はニュース。生放送番組でも遠隔で出演したり、出演者同士の間隔を広く取ったりと感染対策している。が、映像としては見えないカメラの向こう側にどれだけの人たちがいるのか・・・それは少し心配になる。一方、バラエティやドラマは再放送が多くなってきた印象である。新しい番組を作れないのだから仕方ないし、再放送のほうがむしろ嬉しい場合もある。

2007年に放送され、大ヒットとなった「ハケンの品格」の特別編が昨日放送され、とてもテンションが上がった。この4月、2020年版がスタートする予定だったが、新型コロナウイルスの影響で撮影が延期され、まだオンエアできないための措置である。

2007年当時、私はこのドラマを見ていた。ものすごく真剣に。それにはれっきとした理由があった。

それは、当時私が人材派遣会社で営業として働いていたからだ。ドラマでいうところの安田顕さん演じる「一ツ木さん」みたいな仕事をしていたのである。だから営業先でも

「ハケンの品格見ました?」
「いやぁ、あれは極端すぎますよねぇ」
「でも面白いですよね」

なんて会話が常にあった。だが一度も「大前春子みたいな人連れてきてよ」と言われたことはなかったように思う。スキルだけで派遣を雇うというのは現実ではあまりなかった。本来、派遣というのはスキルに応じた時給を払うものだが、仕事の複雑さーそれこそお茶くみ、コピー、資料綴じなどの付随作業もメイン業務に紐づいてしまう点ーにおいて、スキルさえあれば良いという考えには至りづらいのである。だからやはり派遣する側も、「人柄」であるとか「経験」みたいなものを含めて、派遣先にプレゼンするのが実情であった。

派遣って、本当に「派遣さん」って呼ばれちゃうし、だいたい3ヶ月ごとに契約更新があってハラハラするし(派遣社員のほうから辞めたいと言われることもあるけど)、どうしても「外部」から来た人って認識はなくなることはない。そこを逆手にとって、信念を貫いて働く大前春子は、派遣社員の皆さんにとって、ハケンの星だったのかもしれない。ま、あんな人いないけど(笑)。むしろ、加藤あいさん演じる森ちゃんのほうが感情移入しやすかったのではないかな。そして私は一ツ木さんの気持ちが分かる。

そんな13年前に思いを馳せながらドラマを見ていた。「あ、小松政夫さん出てたっけ!」(昨年お仕事でご一緒した)とか「加藤あいさん久しぶりに見たな」とか「篠原涼子さん変わらねー」とか「トックリとくるくるパーマの掛け合い最高やな」とか思いながら、最終的には「13年経っても全く色褪せることのないドラマだな、やっぱ脚本の中園ミホさんすげーや」という感想に落ち着いた。

2020年版ハケンの品格が待ち遠しくて仕方ない。いつになるか分からないけど気長に待とう。あ、その前に来週も特別編があるから楽しみにしておこう。

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