トレラン記⑭~甲州アルプスオートルートチャレンジをしっかり振り返る
まずは今年の走り納めレース、甲州アルプスオートルートチャレンジの振り返りから。
前回のトレラン記⑬、そしてYAMAPのログでは記載したが、もう少し詳しく振り返っていく。
練習不足かもしれないけど、なぜか自信ある
前回のレースは7月14日の「S-Mountain The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉」
約4ヶ月ぶりである。
しかも、8月後半~9月は訳あってほとんどトレーニングできず、ロング走ができたのは10月下旬に1回のみ。ハッキリ言って練習不足。
練習と言っていいのか微妙なラインだが、10月の頭にアートスポーツ主催のストック講習に参加して、越生を10キロほど走った。
ずっとストックを買うかどうか迷っていて、実際使ってみたら良かったので購入を検討していたが、根っからの貧乏性と、無くても大丈夫だろうという安易な自信のもと、結局ナシで挑むことにした。
この判断が、のちに大後悔を招くことになるとは知らずに…
11月のレース、何着る問題
レースの前日、トレラン仲間にウエアの相談をした。
初めての冬場(まだ秋?)のレース、防寒をどのくらいすればいいのか不安だったからだ。
すると、とっても参考になるYouTubeが送られてきた。
2年前のものではあるが、開催時期もコースもほぼ同じである。また大会実行委員長の小川壮太さんから説明があるのも心強い。
これを見て、コースを初めてちゃんと理解した。
この大会は海外レースを意識しており、登りと下りが細かく繰り返される日本の多くのレースと違って、とにかく登り続けるハードなコースであることを話されていた。
私の参加するマロニエルートでは、源次郎岳までの登りがかなりシビアであること、後半にもう一度厳しめの登りがあることを強調されていた。なので、序盤から飛ばさないほうがいいとアドバイスがあった。
寒さに関しても、距離の長いリリーやオートルートはスタートが朝早く、標高も高いため、アウターを準備したほうがいいと話していた。
マロニエルートはどうなんだろう…??
前日は雨だったし、スピードが遅くなったら冷えるはずだからと、長袖を着ることも視野に入れ、準備した。
初の日帰り36km
今まで、30km以上のレースは必ず前乗りしていた。
と言うか、前乗りしなくては間に合わない場所ばかりだったから。
今回は山梨の、駅からも近い場所だったし、宿が全然取れなかったので、日帰りを選択した。しかも、山梨が地元のトレラン仲間が塩山駅まで迎えに来てくれるというオプション付きであった。
荷物を抱えて始発の電車に乗り、乗り換えだけは注意して、とにかく寝た。立川からは人がかなり増え、高尾からは登山者が爆裂に増えたけど、なんとか座ることができて、また寝た。
塩山駅の到着し、お仲間と合流し、会場に連れていってもらう。
送迎バスよりも早く到着することができ、準備時間に余裕ができて本当に有り難い。
そしてレースの準備。
ウエアは結局、長袖シャツ、短パン、カーフスリーブにした。ヘアバンドにもなるネックウォーマーも着用。
何だか猛者っぽいランナーばかりで、最後尾からのスタートにした。
さぁ、ドキドキのスタート!
源次郎岳までマジ登り
スタートしてからしばらくロードが続き、トップの方はそうそうに見えなくなる。45分ほどでロードを終え、渡邊フルーツ農園に入ってからはマジ登り。
ほぼ2時間ずっと登り
コースに感じる憤り
言っても意味ない恨み辛み
進むしかないこれ極意
(ラップ調に読むこと)
とにかく登り続けるし、道が細いので、できた長い列に続いて、ひたすら歩きで進む。でも途中でペースを上げたくて、思い切って前に行かせてもらう。
しばらくは一人で頑張っていたけど、前にいたとても良いペースのお二人(たぶんご夫婦)と若男子2人の隊列に連なって進ませてもらったお陰で、何とか源次郎岳まで到達。
スタッフさんが鐘と声援で迎えてくれて、元気をもらう。
「ナイス手ぬぐい!」って褒められたので「フジロックです!」と答えた。
富士山も綺麗に見えて、快晴に感謝。
しかし日焼け止めを塗っていなかったのは大誤算。。。
「2キロ行ったらエイドだよ」の声をモチベに再びスタート。
下るのかと思いきやまた少し登ってから、下っていると待望のエイド!
そしてここには果物界のダイヤモンド、シャインマスカットが!!!
今回のレースはいつも悩まされている胃痛が全くなく、あまりお腹も減っておらず(朝飲んだモルテンDrink Mixのお陰かも)、心置きなく食べられた!
あと、エイドで補給したクエン酸ドリンクが超美味しかった!
(水はあんまり好きじゃないから有り難い)
それからしばらく下りのロードになり、身体の調子も復活してきて、快調に走れた!
トレイルの下りに泣く。ストックがあれば…
ロードが終わり、再びトレイルに突入。
いきなり笑っちゃうくらいの急登。
他にルート無かったんか?って突っ込みたくなるくらい。
それからは文字にするとこれ。
急登→ピーク→激下り(短)→急登→ピーク→激下り(長)→第2エイド
激下りが、激下れなすぎて、明らかなペースダウン。
トレイルは下りで走ってタイムを稼がないといけないのに…!!
たくさんのランナーさんに先にお進み頂き、わたしはブレーキをかけながらそろりそろりと下っていく。
すると後ろからものすごいスピードで下ってきたランナーさんに
「これストックないとシンドイですねぇ、頑張って!!」
と声を掛けられ、首がもげるほど頷いた。
あぁーー何でストックを準備しなかったんだー!!!!
山梨の中心で、後悔を叫ぶワイ。
前に体重が乗るので、つま先が痛い。
もう嫌だ。登りより、嫌だ。
早く終わりたいけど、早く走れない。
これは修行だ。耐えるんだ自分。
このゾーン最後の下りは雨のせいでぬかるんでいて、「こわいこわい」と怯えながら進んでいたら、オートかクルーシャの猛者が「ブレーキかけながら行けば大丈夫ですよ」とアドバイスをくれて、颯爽と走り去っていった。
しかし、リリーやオート、クルーシャの猛者たちは、ストックないのに高速で下っている方が多かった気がする…いつかあんな風になれるのかしらね。
第2エイドからラストまでもいじめるもんね
下りに泣きそうになりながらも、やっとの思いで第2エイドに到着。
ここにはシャインマスカットがない!でもお腹は依然空いていなかったので、ドリンクだけ補充して出発。
名物のうらじろまんじゅう食べそびれた!後悔パートⅡ!
そして、「あと9キロ」の言葉を胸に、再び走り出す。
しかしすぐに心は折られる。
またしても、ロードからトレイルへの入口が急登なのだ。
そしてずーーーーーーっと登り。
心も身体もボロボロだよ…
でも間違いなく後半なのだ。
あと9キロでゴールがあることは紛れもない事実のはずだ。
それを信じて、歩を進めるしかない。
登りは歩くけど、フラットはなるべく走って、少しでも早くゴールへ。
登りと下り、そしてフラットってそれぞれ使う筋肉が違うんだなぁと実感する。どんなに登りで足がパンパンになっても、フラットは走れるんだもの。
分岐にスタッフさんがいて、ここから下りだと教えてくれた。
くだり・・・
そう、お馴染みの激下り。
だが序盤はまだ緩やかめで、かろうじて走れたし、一人旅だったので気楽に進んでいたけれど、徐々に細道&急降下になってきて、しかも石ゴロゴロ道で走りにくくて、結局えっちらおっちらのランに。
再び下りマスターの皆さんに追い越されたけれど、自分は自分!と言い聞かせ、マイペースに下っていく。
トレイルが終わり、ロードに出ると、見覚えのある風景に。
行きには登りだったフルーツ農園の中を、今度は下っていく。
そこからは一般道。
行きと同じ道を戻っていく。
が、行きと違って、身体は劇的に重い。
走り続けたかったけれど、身体が痛くて、重くて、たまに休んでしまった。
ちょっとの登りが、泣きそうなほどの登りに感じる。
通り過ぎる車から子どもちゃんが「頑張れ~!!!」と声を掛けてくれたので、精いっぱいの力で「ありがとう!」と返す。あと少し、頑張らねば。
スタート地点まで緩やかな登りで、最後の最後まで苦しめてくる。
歩道橋を渡り、公園を通り、ついにゴールへの直線。
私のために、ゴールテープを張ってくれている。
タイムは、6時間46分26秒
目標の7時間切り達成!
怪我なく、無事に走り切れたことに感謝。
大会関係者の皆様、ボランティアの皆様、ランナーの皆様、
そしてテーピングしてくれたニューハレのおーみさん
そして、トレラン仲間のうっちー&ひとみん
ありがとうございました!
いつかリリールートは挑戦してみたい……かも!
(まずはストックを買え!)
追記:帰りもお仲間に駅まで送ってもらい、意識飛びそうになりながらも、無事に帰りつくことができた。日帰りレースも悪くない(何より安上り)!