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なんでもないこと 5

On

それはシューズのブランド。

数年前からシューズコーナーでチラチラ見かけるなぁとは思っていたけれど、最近履いている人が増えてきて意識するようになった。

デザインも可愛いし、カラーバリエーションも豊富で、クッションが良さそうに見える。

ジムに来るお客さんもチラホラ履いている。

もちろんナイキ、アディダス、アシックス、、、元来幅を利かせていたブランド達のシューズだって足並みをそろえ、そこにいる。それぞれの魅力も放っている。

だけど、目に入るのはOnのシューズばかり。

無意識のうちに自然と追いかけてしまうのだろう。

それは恋と同じ。
手に入れるまで、終わらない。

なんつって。

イケア

かつてイケアは郊外にあるものだった。
車やシャトルバスで行って、ひっろいひろい店内をゆっくり歩きながらディスプレイを眺め、「こんな素敵なお部屋が我が家にもつくれるの?」と胸をときめかせていた。

ただ、人々はある真実に気付く。

アイテムを買うだけじゃ、ダメなんだ。

オシャレな家具、家電、アイテムをいくら買いそろえても、それを自分の空間にうまくハメることができるかが大切である。

全部マルっと模様変えできるならそれも可能かもしれないが、実際は今ある家具とのバランスが一番大事で、家に帰って置いてみると・・・となった経験がある方も多いはず。

私も何回もやらかした。勢いで買ってサイズ違いで使えなかったものも多々ある。

あの巨大な空間には夢と絶望が詰まっている。

しかし近年、原宿・渋谷と都心にイケアができている。
こじんまりとしているが、夢の世界観は失わずにそこにある。
そして、その狭さゆえ、現実的な世界観も残している。

わたしはベッドカバーと、小さな額縁と、タンスを整理する用に4つ入りのボックスを買った。

落ち着いたトーンのベッドカバーはちゃんと我が家に馴染んだ。
ポストカードを額縁に入れ、壁に飾った。これは前からあるものを増設した形だ。
そしてボックス。
組み立て、小物を収納し、タンスにしまおうとしたら…

閉まらない。

完全にサイズミス。
4つもあるのに、使い道が途絶えた。

結局、店舗の大きさなど関係ない。
夢と絶望は常にわたしの隣にいるのだ。

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麻利央書店
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