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夢の話
今朝、本当にいつ振りか分からないけれど、起きたら涙が出てきた。
直前まで見ていた夢のせいである。
だから内容をかなり覚えている稀なケース。
そしてそれは最近自分の身の回りに起こった出来事に起因している。
まずタイムリープものだ。
20年近く前に亡くなったおばあちゃんが出てくる。
タイムリープと言えば、最近見終わった韓国ドラマ「財閥家の末息子」の影響をモロに受けている。さらに今見ているのは「私の夫と結婚して」と同じくタイムリープもの。これだけ見ていたら夢にもなるのだろう。
今の記憶を持ったまま過去に戻れたら、無双である。
どちらのストーリーも主人公はその時代を一度過ごして、上がる株を買うし、これから起きる出来事にも準備できる。
その上で、「復讐」という大きな目的を果たすために駆け回る。
一方わたしの夢はもっと単純である。
復讐という複雑な設定は出てこない。ただ、タイムリープするのはわたしだけではない。というか、わたしは過去の人間かもしれないし、水先案内人のような立場かもしれない。その夢の主人公は母だった。
おばあちゃんがどこかへ向かおうとしている。そこへタイムリープしてきた母が現れる。母は過去へやってきたことを知っているのか、知らないのか、よく分からない。
私は母を見つけるや否や、手を引いておばあちゃんを追いかける。
どうしても母とおばあちゃんを会わせたいのだ。
おばあちゃんが振り向いて、母を認識できたかどうかの瞬間、私は夢から覚める。
嬉しいのか、悲しいのか、その感情はどうにも表現できない。
脳は起きているが、つぶったままの目から涙が溢れてきた。
おばあちゃんが夢に出てきた理由は、少し前に参列したお葬式の影響だ。おばあちゃんのお兄さんの奥様、母からすると伯父嫁の(わたしからすると大伯母?)、葬儀である。
9月にはその伯父嫁の孫、つまり私からすると”はとこ”には初対面したところであったし、先月は母と伯父嫁のお見舞いに行き、その娘つまり母のいとことも(おそらく祖母のお葬式以来15年以上ぶりに)顔を合わせたばかりであった。
そうした流れがあり、参列できない母の代理で私が行くことになった。
葬儀場にはモニターがあり、大伯母の幼少期からの写真や親族の写真、近年ものは動画を編集したものが流れていた。大伯母は兄弟が多く、親戚も多かった。子どもは3人いて、それぞれに家族があり孫もいる。豊かな顔ぶれがモニターに映る。
その中に、おばあちゃんが現れた。しかも動画で。
大伯父は50歳と若くして亡くなったのだが、祖母とは仲が良く、交流が多かったようだで、たくさんの思い出の中に、祖母も存在していた。
おばあちゃんが笑っていた。動いていた。そこにいた。
その動画を見て泣きそうになった。
おばあちゃんに会えた気持ちになったから。
実家のお仏壇にあるおばあちゃんの写真しか、最近は見てなかった。
まして動画など我が家にはおそらくないだろう。
大人になって初めて会った大伯母の子どもたちの、その子供たち。つまり、はとこ。わたしには”はとこ”がたくさんいた。それも嬉しかった。いとこはひとりなんだけど。
そういうわけで、おばあちゃんが夢に会いに来てくれたんだと思う。
もっと楽しみなさい。もっとがんばりなさい。見てるからね。って。
あなたには、頼れる人がたくさんいるんだよ。って。
あと、お母さんのこと、よろしくね。って。
言いに来てくれたんだ。
【トップ画】
母と、いとこ。
この写真もモニターで流れてきた。
わたしの知らない母の幼少期。母は右(たぶん)
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