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夜中に自転車を漕ぐと急いでうさぎが逃げていく:jäniksen selassa
jäniksen selassa: to be in a hurry
be in a hurry:急いで、あせって
急ぐ: 1 早く目的を達するように行動する。早くやろうとする。「完成を―・ぐ」「解決を―・ぐ」「―・いで仕上げる」2 早く行き着こうとする。早く進む。「帰宅を―・ぐ」(goo辞書より)
2月16日
久しぶりにFinnish familyに会った。Finnish familyのお母さんがピザやマフィンをたくさん焼いてくれたからだ。
Finnish familyとはいつもフィンランド語で話すのだが、この日はいつも以上にフィン語で言いたいことが言えて驚いた。話題は、日本の家のご近所さんの話、自分の近況について、suomalaisten painajaisia についてなど。Finnish familyの皆さんも、友人たちの奇妙なご近所さんの話や若いころの話などいろいろしてくれた。家族の話してくれることもだいぶ聞き取れるようになった(多分私相手にゆっくり話してくれているとは思うけど)。以前に比べるとだいぶストレスなくフィン語で会話できるようになってきた。
その会話のどの文脈で出てきたのか忘れたけど、お母さんに「sun ei tarvii olla jäniksen selassa」って言われた。直訳すると、「野ウサギの背中に乗る必要はないよ」
「Mitä...?(はて…?)」となっている私に、Finnish familyのお父さんとお母さんは「jäniksen selassaは熟語で、急ぐってことだよ」と笑いながら説明してくれた。つまり、急ぐ必要はないとお母さんは言いたかったようだ。
その後もお母さんお手製のピザやマフィンをいただきながら私は延々しゃべっていた。私は最近延々しゃべりがちだ。お母さんも負けじとよく話してくれた。「このマフィンのレシピは自分で考えたの(mä tein omasta päästä)」とのこと。omasta päästäは直訳すると「自分の頭から」。もともとのレシピにpiparikakku(ジンジャーブレッドクッキーのこと)のスパイスのもとを入れて作ったという。そのスパイスを入れた理由も「なんか偶然スパイスの袋が上から落ちてきたから」だそうだ。スパイスがお母さんを呼んでいたのだ。
jäniksen selassa つながりで、お母さんは家の近くに野ウサギ(jänis)が住んでいる話をしてくれた。
ユバスキュラには野ウサギがたくさん住んでいる。日本でハトやスズメを見るのと同じくらいの確率でウサギに遭遇する(って書いたけどもしかしたらそこまでじゃないかも…)。特に夜中湖沿いを自転車で走っていると、野ウサギがライトに照らされて一目散に逃げていくのが見える。
上記の話と共に「夜中のユバスキュラは野ウサギ王国(jäniksen maa, jäniksen valtio)だから」「私たちは(王国の)少数派だから(me kuulutaan vähemmistöön)」とお母さんに話したら、「野ウサギ王国(jäniksen maa)かあ。映画のタイトルみたいだね」と言って大笑いしていた。
お母さんが市街地に用事があるとかで外に出るのと同じタイミングで、私も帰路についた。「一緒に来る?」とお母さんに聞かれたけど、「市街地で無駄なもの買ってしまいそうだから」と断った。お母さんは「siis et halua mennä heräteostoksille (衝動買いしたくないのね)!」と言ってまた大笑いしていた。heräteostosは衝動買いの意味。
この日はたくさん熟語を勉強した一日だった。
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