21. 車椅子のプロへ転向(そんなものはナイけどw)
そう。私はついに最強のマシンを手に入れた!!
それは、車椅子。
案外高くてビックリしたけどね。。
車椅子に乗るようになると
かわいそう とか
たいへんね とか
障害が重くなったのね とか思われたり
ジロジロ見られるから外に出たくない
と思う人もいるかもしれない。
でも。私は逆。
\これからは思いっきり出かけたり遊んだりできる/
そう思うとワクワク、ソワソワ、ウレシみが止まらなかった。
でもまだ車椅子初心者だから、いろいろとぎこちない。
お茶を持って歩くのどうしよう とか
バッグはどこにひっかけて移動しよう とか
勢いよく走りだすと後ろにひっくり返りそうになったり。
そんな折り。会社に車椅子男子が2名入社してきた。障害者雇用を強化したのかな。おかげで丁度いいタイミングで車椅子用トイレを1つ作ってもらえることになった。なんてラッキー!ほんとは女子と男子で分けてほしいところだけど、そんな贅沢は言っていられない。
2人は別の部署だったけど、気さくな感じでわりとすぐに仲良くなった。
彼らは事故で脊髄損傷になったとのことで、私よりはずいぶん車椅子歴は長い。なのでふたりのセンパイに車椅子の手ほどきをいろいろと受けて、私は車椅子ユーザーのプロとしての成長を遂げたのだった。
…ウィリーとかはぜんっぜん出来ないけどw…
たとえば。
お茶の紙コップは口に加えて持ち運ぶ、とか(私は怖くてできないので膝に挟み込んで運んでたりしてたけど…オギョウギワルイワネ)
重いドアは手だけで開けないで、足元をドアにぶつけて開ける、とか
スロープを上るときは体を前に傾けて頭の重さで重心を前に持ってくると後ろにひっくり返らない、とか。そんなTipsをいろいろと伝授してくれた。
私は入院中、「これから車椅子で生きていきます」という状態じゃなかったので、PTでは車椅子操作を教わらなかった。なので、彼らの行動を盗み見しては「なるほど。ガッテン・ガッテン!!」して参考にさせてもらえたのはありがたかった。
車椅子にもだいぶ慣れたころ。
私は思いもよらないものに遭遇することになる。
魔が差した。
と言ってもいいかもしれない。
でもそのおかげで、人生が色づき始めたのは言うまでもない。
次回から、やっと明るい話題になりそうです。