#4 赤白黒の3色で勝負!昔の乙女のメイク術
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番外編:スキンケアもしてたよ
いくらメイクしても肌がボロボロだったら美人にはなれません。
昔の乙女もスキンケアをがんばってました。
洗顔:ぬかを袋に入れて、ぬすま湯にひたして絞って顔に塗って洗う。
化粧水:ノイバラの花から作った蒸留水(ローズウォーター)を顔に塗った。肌の殺菌・鎮静作用あり。
パック:卵の白身を使った。
ローズウォーターをつかって保湿してたなんて美意識高いですね!
明治時代になると、欧米文化が入ってきたので、メイクの基準も欧米よりになっていきます。
白粉とお歯黒の作られたメイクから、色つき白粉と白い歯のナチュラルメイクに代わっていきます。
これまでは白粉で白く塗りたくって隠していたのに、肌に近い色の白粉だと肌トラブルをごまかすのが難しい。
そこで、スキンケアや美容法が多く掲載された雑誌がたくさん刊行されました。
明治・大正時代の乙女たちは、こういった雑誌で、スキンケアと顔マッサージ術を覚えました。
明治後期には、今と同じようなこと【洗顔料を使って洗顔→化粧水でキメを整える→クリームで保湿する】をしていました。
ちょっと前までは、米ぬかやうぐいすのフンで顔を洗っていたのに、すごい進歩です!
番外編:オーラルケアもしてたよ
昔の乙女はスキンケアだけじゃなく、オーラルケアもしてました。
房楊枝という歯ブラシで歯磨きしました。
房になってる方で歯磨きして、反対側のとがっている部分(写真では見切れてますけど)で、歯の間の汚れを取りました。
歯間ブラシにもなったんですね。
ちなみに、江戸時代の歯みがきは毎食後ではなくて、起きてからの1回だけだったそうです。
少なっ!!
番外編:メイク男子もいたよ
平安時代の男性貴族も白粉をつけてました。
なかでも、平安末期の天皇の孫、源有仁様は、白粉だけじゃなくて、女性と同じように眉を抜いてお歯黒もしました。
これがとても似合っていたので、他の男性貴族も真似して流行しました。
今でいうところのMattさんみたいな美容男子だったんですね。
源氏と平氏が戦った『平家物語』では、まだ17歳だった平敦盛が源氏側の熊谷直実に捕まってしまい、熊谷が首を切ろうと敦盛の顔を見たところ、化粧をした美しい美少年だったのでとても辛かった、という有名なお話があります。
「戦にまでメイクしてたの!?」と驚かれるかもしれませんが、戦だからこそメイクしたのです。
「敵に斬られた首が見苦しいものだったら恥ずかしくて死にきれない! とびっきり素敵にメイクしよう!」
と思った雅な武将たちは、きちんと白粉を塗って、なんなら良い香りがするよう鎧兜に香を焚き染める気合の入れっぷり。
現代日本のメイク男子も、メイクして香水ふりまいてますが、彼らもある意味、合戦場に行くために気合を入れてるのかもしれません。
この合戦場メイクは、当然ながら一般人の兵士はしてません。
身分の高いお貴族の武将に許されたものでした。
ということはですよ。
メイクをしている武将を討ち取れば、メイクしていない一般人を討ち取るよりも、褒美がたくさんもらえるわけです。
ひらめいちゃった一般兵士の妻たちは、夫が討ち取った敵の首に、せっせとメイクをして高貴な身分の武将に見えるようにしたそうです。したたかですねー。
こんなに流行った男子メイクですが、戦国時代になると、そんなことやってられないくらい激しい戦いばかりなので、男子メイクはなくなっていきました。
【まとめ】メイクアップは強くなる魔法!
いつの時代も、乙女は美しくなるためにメイクをします。
でも、これって、美しくなることで自分に自信をつけてるのかもしれません。
すっぴんが美しければ、それが一番いいんですけど、なかなかそうはいかない。
メイクをすることで、ようやく人前に立てる。
誰よりも綺麗になるのが目的ではなくて、異性に注目されたいからというよりも、メイクで自分自身に魔法をかけて強い自分になる。
魔法少女のアニメでヒロインが変身して強くなるのも、女性がメイクで自信をもつことに近い気がします。
男子に人気のウルトラマンや戦隊ヒーローは、顔や素肌を隠しますけど、魔法少女は自分の顔を出したまま、髪型や衣装がかわいくなってますよね。
乙女は別人に生まれ変わらなくてもメイクで強くなれるよってことなのかもしれません。
セーラームーンは「メイクアップ」って言って変身しますよねー。
(セーラームーン知らない方はごめんなさい。素晴らしい作品なので観てください)
やっぱり、メイクは大和なでしこを強くする魔法なんだと思います。
メイクでとびきり素敵な自分になって、誰のためでもない、自分のために戦え! 大和なでしこ!
私もがんばります!
……お歯黒だけは絶対に嫌だけど(笑)
あらあらかしこ(*ˊᗜˋ*)ノシ
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