ピアグループ緊急対応マニュアル

ピアスキーマ療法のグループで緊急対応案件が生じたときのマニュアルです。

全体マニュアルのほかに個々のメンバーに対応したマニュアルもあります。



ピアグループ緊急対応マニュアル
●緊急対応案件=身体または生命が脅かされる状況


【全体に共通するマニュアル】
①緊急対応案件に気がついた人は仕事や体調不良などのどうしても手が離せない状態を除いて、一時生活を停止して即座に対応にあたる。
生活を犠牲にしない原則に反するが、身体生命の危機は除外規定とする。
②緊急対応案件の対応をしているメンバーを決して1人にしない。
緊急対応案件に対応できるメンバーは技術的・ヘルシー度的に限られているかもしれない。しかし、対応中のメンバーは常に助けを求めていることを忘れないこと。緊急対応を手伝うというよりも、対応しているメンバーの心理的サポートを心がける。
例)「@〇〇 私見てるよ。どうすれば良いか分からないから何かして欲しいことがあったら言って欲しい。」など
対応中のメンバーも積極的に全員宛メンションを用いてサポートの要請する。
例)「@@@@@ 手が空いてる人はなにをして良いか分からなくてもとりあえず来てください。きたら『読んでる。そばにいる』などと声かけしてください。」など
③緊急対応案件と思われることが生じていると気がついた人は、すぐに該当者にメンションを送って状況と状態の確認をする。必要なら通話を用いる。通話の場合は、通話後に会話内容をグループに共有。
[確認事項の例]
・今どこにいますか?
・今は1人ですか?
・(いつもと違う様子なら)今どういう状態ですか?
・身体に異変はありますか?動かしにくい、動けない、声が出ないなどありますか?
・(場所が外なら)すぐに警備員や駅員にヘルプマークを見せて話しかけて、休める場所(保護)を求めてください。
・(場所が家なら)布団など安全な場所に横になってください。
・救急車の必要性の確認(分からなければとりあえず呼ぶくらい気軽に呼ぶ)


【救急車を呼ぶときのマニュアル】
●メンバーへの声かけ
①「救急車を呼ぶので住所氏名電話番号をグループラインに送ってください」
②「可能なら玄関の鍵を開けてください」
③「可能なら財布とお薬手帳と保険証(と身分証明書)とヘルプカードを持って行けるように準備してください」
④その他、応急処置が必要そうなら支持する
例)怪我をしないように横になる、水を飲むなど


●119番への対応
①1番最初に住所を伝える
②症状や状態を伝える
③救急隊からの質問に答える
※関係性は「親しい友人」の一点張り
※必要に応じて「措置入院」という言葉を出して救急隊に思い出させる


●過剰服薬(OD)の場合
①どんなに少量でも電話で状態確認
(ろれつや支離滅裂など異常性が見られたらメモ)
②飲酒の状況を確認(おもに3時間前から)
※飲酒があれば問答無用で救急車対応へ
③どの薬を飲んだのか聞き出す
(救急隊に伝えるため、名前と服薬量メモ)
④飲んだ薬のカラをかき集めて目立つところに置くように支持
⑤電話確認後、グループラインに①-④で得た情報を共有→119するか相談
⑥可能なら[薬剤名+致死量/OD]などで検索して、結果を共有
(過剰に不安になっているメンバーを安心させるため)
※⑤のときに誰も相談相手がグループにいない場合、安全のために救急車を呼ぶ

いいなと思ったら応援しよう!

発達障害者まりんのスキーマ療法体験記
サポートありがとうございます。みなさんのサポートは、スキーマ療法や発達障害、当事者研究に関する書籍の購入やスキーマ療法の地方勉強会、ワークショップ開催などの費用に充てたいと思います。