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③大人への失望【中学時代】

①大人への不信感【誕生~小学生時代】|marimo (note.com)
②大人への失望 【中学生時代】|marimo (note.com)

暴力教師へ腰の痛みを報告したが、「運動不足じゃ」の一言で終了し、山登りに参加させられた課外授業から帰宅した後も、当然痛みは続いていた。


課外授業から帰宅後

座る時や立ち上がる時、同じ位置でもの凄い痛みが走り、その度に顔がゆがむ。
2日目に止まっていた生理の続きが来る気配もなし。

事の成り行きから腰の痛み、生理の事も全て母に話した。
しかし母は、それらを知った上で、私を病院へ連れて行こうとは思わなかったようだ。
心配するそぶりや声かけもなかったが、それは自分が悪いからだろう、だから仕方ないんだ、そう思ってた。

そうやって2週間が経った頃

さすがに、2週間経っても痛みが引かないことに不安を覚えた私は、ようやく母に病院へ行きたいと言い、近所の整形外科へ行くこととなった。

診察室で痛みの原因について話し、レントゲンを撮る。
しばらく待ち、再度診察室に入った時、先生がレントゲン写真を見せてくれた。

衝撃だった。
中学生の私が、ほんの一瞬でわかる程のヒビが、しっかりと入っていた。
既に2週間が経過していると言うのに。

同席している母がそれを瞬時に認識したかはわからない。
だが、ヒビが入っていたと分かっても、それでも母から一度も具合を聞かれた記憶がない。

更に言うと、暴力教師に対して怒りの感情すら一ミリも表さなかった。
娘が腰にヒビが入る程、教師から蹴られたと言うのに、だ。

余談だが
医者もえらく淡々としていて、教師に蹴られて腰にヒビが入った女子を前に、なんの驚きもコメントもない様子に、正直少し違和感を感じたが、母親ですら何も言わないのだから、医者と言えど他人だとそうなるか、と納得した。

しかし今思うと、やっぱり色々ヘンだと思う。
これは時代の洗脳と言うやつだろうか。

私は私で、教師に殴られ、蹴られる事に怒りはもちろんあったが、自分が悪いからだとも思っていた。
両親はもっと顕著に、我が子の至らなさからきてるのだから、文句など一ミリもございません的なスタンスだ。

念のため、念のために記すが、私はヤンキーではない。
入学当初から、暴力で押さえつけられていた我が学年は、暴力教師の思惑通りか、ヤンキーはほぼ育たなかったのだ。



学校へ報告

骨にヒビが入っていた事を、母が学校に電話で報告した。
それは父がそうしろと言ったのか、母の考えなのか、はたまた隣に住む叔母から促されたのか、誰が言い出したのかは分からない。


連絡を受けた暴力教師が、うちへ謝りに来ることになった。
正直かなり驚いた。
あの暴力教師が?うちに謝りにくる?そんなことあるのか、と。
生徒を自身の暴力で怪我させたのだから、本来は当前だろう。
しかしあの暴力教師が謝るなんて、私には全く想像できなかった。

暴力教師が来る日、叔母が私に言った。
『腰の骨にヒビが入っただけじゃない!生理も止まってしまって、婦人科で検査が必要とも言われてる!女の子なのに、身体に何かあったらどうしてくれるんだ!』
って、おばちゃんがあいつに言うてやるからなー!


もの凄く、もの凄く嬉しかった。
やっぱり、おかしいんやん。
腰の骨にヒビが入るほど蹴るなんて。
そらそうやんな、フツーの親なら怒ってくれるはずやんな?。
なんでうちは両親共になんにも言わんの?なんで私の身体心配せんの?。


今まで口に出さず、心で思うことすらも避けていた感情が一気にあふれ出す。

叔母がいなけりゃあいつは、謝罪する事を簡単に免除されていただろう。
暴力教師が来ることを、私に教えてくれたのも叔母だ。
私は、今は亡き叔母の存在に、あの時ほんとうに救われた。


つづく



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