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8月29日
昨日ひいた風邪が夜中のうちに悪化して39度の熱に一晩中うなされた。
孤独を感じた。市販の風邪薬は効かず、朝一で病院で処方してもらった薬は、苦かったけどよく効いた。
今日はいちにち休みを取って、薬を飲みながら残った仕事を片付けたり、部屋を片付けたりしながら過ごした。夜になって、だるさは残るけど熱は下がった。
今日はこれから読書をしようと思う。
今読んでいるのは三島由紀の「新恋愛講座」というエッセイ。
このエッセイの冒頭で、プラトンの「饗宴」について言及されている。
その三島の意訳が、素晴らしい。
これを、2年前に読んでいたらよかった。
というのも、大学最後のゼミの卒業レポートの課題図書がプラトンの「饗宴」だったからだ。教授となんどもディスカッションを重ねて作ったレポートだったので、すごく思い出深い。内容も、未だによく覚えている。
でも、三島の訳を読んでいたらもっと違った考えもできたかもしれないなぁとすこし悔しい気もする。
三島のエッセイは、「饗宴」やキリスト教などの哲学的背景を引用して西洋の恋愛観について解説をしている。
それに比較して、日本人のそういった哲学的背景のない、素直で素朴な恋愛観について述べている。特にそれがよく表れているのは8世紀の「万葉集」らしい。
そして、この三島の文章は、なんだかすごくいいなぁと思ったのでメモをしておく。
ただ古い民族のすなおな肉体的欲望が、日本人のやさしい心持ちとか、繊細な生活感情の中に溶け込んで、そこに、美しい別離の情とか、恋人に久しぶりにあった喜びとか、そういうものが素朴に、しかし正直に述べられています。
三島由紀夫「新恋愛講座」より