生まれた時から将来もずっとコジコジだよ
さくらももこさんは、ちびまる子ちゃんだけでなく、エッセイも欠かさず読むほど好きな作家さんです。
特に「ひとりずもう」では、ご本人の子どもの時の気持ちを詳細に描写されていて、本当にその気持ちを大切にされてるからこそちびまる子ちゃんのような作品がかけるのだなと思いました。
悲しかったこと、辛かったこと、寂しかったこと、嬉しかったこと。大人から見たら些細でも子どもにはとても大きくて、とても大切なことだったのにどうして忘れてしまうんだろう。それは生き抜く為に必要かもしれないけど、すごく大切なものを失ってしまったような気がして。
だから忘れないでいるって、宝物を持ち続けてるようで、すごく羨ましく思います。
亡くなられた時は本当に残念でショックでした。
それからしばらくして、さくらももこ展へ行った時、それまで読んだことのなかったコジコジを買って帰りました。
先生に将来何になりたいか聞かれたコジコジは、「コジコジだよ。コジコジは生まれた時から将来もずっとコジコジだよ。」と答えます。
(それに感銘を受けて、母親に同じセリフを言った半魚鳥くんは母にビンタされるのですが…それがまた完全なファンタジーではないところです。)
児童文学もそうですが、とんでもない人が出てきて、理解出来ないような事をします。
そんな矛盾の中にキラリと光るような喜びや、人の優しさがあったりします。
だから人生って面白いんじゃないかな、と私は思ったりもします。